騒音・近隣トラブル|調査事例
上階の深夜の音が6か月続き、管理会社に4回相談しても「お相手が認めていないので」で止まっていた件です。騒音計で測ったら、管理会社が動きました。そして相手に悪意はありませんでした。
東京都新宿区・高田馬場エリア/40代男性/賃貸マンション4階・入居2年・夫婦2人暮らし・在宅勤務
この事例の要点
- 深夜1時〜3時に物を落とすような音。2026年3月から6か月
- 管理会社に4回相談 → 全戸の貼り紙は出たが、音は止まらなかった
- 直接インターホンで話したら「うちではない」
- 調査は騒音計による測定を3日間(22時〜翌5時)
- 3日とも深夜1時台〜2時台に値の上昇を記録。寝室の天井側が最も高い
- 報告書を提出 → 管理会社から上階へ個別の申し入れ
- 費用は約135,000円(3日間・調査員1名・機材含む)
- 相手は「洗濯機を深夜に回していた」。嫌がらせではなかった
ご相談に至るまでの経緯
在宅勤務の方でした。深夜に眠れないことが、そのまま仕事に出ます。
起きたことの時系列
- 3月|深夜
- 物を落とすような音が、1時から3時のあいだに繰り返すようになった
- 4月|管理会社へ1回目
- 全戸向けのお願いの貼り紙が出た。それだけだった
- 5月
- 音は続く。むしろ回数が増えた
- 6月|直接
- インターホン越しに話してみた →「うちではない」
- 7月以降
- 在宅勤務に支障。睡眠がとれない。ここでご相談をいただきました
管理会社には、合計4回連絡しておられます。新宿区の相談窓口にも1回。
返ってきた言葉は、「当事者間で」「記録を取ってください」でした。
「記録を取ってください」と言われて、何を取ればいいか分かる人はほとんどいません。この方も、スマホのメモに「うるさかった」と日付だけ書き、音声も録っておられました。ただ、その音声では何の音か判別できませんでした。努力の方向は合っていたのに、形が足りなかった。ここが分かれ目です。
なぜ「うちではない」で止まってしまうのか
管理会社が動かなかった理由は、相手が否定したからではありません。
こちらの訴えに、時刻と数値が付いていなかったからです。
管理会社の立場で見ると
- こちらの主張「深夜にうるさい」「上の階からだと思う」。主観です
- 相手の主張「うちではない」。これも主観です
- 管理会社の判断どちらが正しいか決められない。だから全戸の貼り紙までしかできない
- 必要だったもの「何月何日の何時何分に、どの地点で、どれだけの値が出たか」。これは主観ではありません
「うるさい」は主観ですが、「1時40分に◯dB」は事実です。そこが揃うと、管理会社は動けるようになります。
ご依頼いただいた調査
新宿支店では、騒音計を使った測定と記録を行っています。この件はそれをそのまま使いました。
調査の内容
- 調査区分騒音の測定・記録
- 日数・時間帯3日間/22時〜翌5時
- 調査員1名(機材の設置と回収、測定)
- 測り方居室内の複数地点で測り、どこで値が高いかを比較しました。1か所だけ測っても、音の出どころは分かりません
- 記録した項目発生の時刻、継続時間、測定値。これを一覧表にしました
「どこで測るか」がこの調査の肝です。寝室、居間、廊下、ベランダ側。地点ごとに値を比べると、音が上から来ているのか、隣から来ているのか、外からなのかが見えてきます。発生源を取り違えたまま申し入れると、関係だけが悪化します。
実際にかかった調査費用
約135,000円でした。
金額の内訳
- 該当する区分1日あたりの目安は約30,000円〜100,000円です
- この件の金額約135,000円(3日間)
- 含まれているもの調査員1名、騒音計を含む測定機材の設置と回収、測定値の一覧表と報告書の作成
- 張り込みより安い理由調査員が1名で済むためです。人を追う調査ではないので、2名体制が要りません
近隣トラブルのご相談でも、音が中心なら、張り込みより測定のほうが安く済みます。どちらが向いているかは、ご相談のときに判断します。
こちらもチェック
騒音で嫌がらせをする人の心理|わざとかどうかを見分ける4つの型
上の階の騒音をやめさせたい|仕返しの前に、確認しておくこと
騒音トラブルの証拠を集める方法|故意の騒音・嫌がらせを確認した事例調査の結果
3日間とも、深夜1時台から2時台に、突発的な値の上昇を記録しました。
記録できたこと
- 時刻3日とも深夜1時台〜2時台。ご本人が訴えていた時間帯と一致しました
- 地点の比較寝室の天井側で値がいちばん高い。居間やベランダ側では低い。ここから上階からの音と判断できました
- 記録の形発生の時刻・継続時間・測定値を一覧表にし、報告書として作成
- 3日間という回数1日だけだと「たまたま」と言われます。3日続けて同じ時間帯に出たことが効きました
この一覧表が、そのまま管理会社への材料になりました。
その後|管理会社が動いた
- 1.報告書を管理会社に提出
4回相談して「当事者間で」と言われていた相手に、時刻と測定値が入った一覧表を渡しました。 - 2.管理会社から上階の住人へ個別の申し入れ
全戸向けの貼り紙ではなく、特定の住戸に対する申し入れに変わりました。ここが前回までとの違いです。 - 3.相手からの回答
「洗濯機を深夜に回していた」とのことでした。生活の時間帯が違っていただけで、嫌がらせの意図はありませんでした。 - 4.結果
申し入れの後、深夜の音はほぼなくなりました。
「嫌がらせ」ではないことも、よくあります
騒音のご相談では、「わざとやっている」と確信しておられる方が多いです。6か月も続けば、そう思うのが自然だと思います。
ただ、測ってみると別の形だったことが、実際にあります。
測って分かる3つの型
- ① 生活時間のズレこの件です。相手に悪意はなく、深夜に家事をしているだけ。言えば直ります
- ② 建物の構造音が壁や床を伝わって、思っているのと違う部屋から聞こえていることがあります。上階だと思っていたら斜め上だった、など
- ③ 意図的なものこちらの生活音に反応して出る、特定の曜日・時刻に集中する。この場合は記録の使い方が変わります
①②③のどれなのかで、その後の進め方がまるごと変わります。①なら申し入れで終わり、③なら警察や法的な手続きの話になります。測る意味は、そこを切り分けることにもあります。
わざとかどうかの見分け方は「騒音で嫌がらせをする人の心理|わざとかどうかを見分ける4つの型」に書いています。上の階からの音でしたら「上の階の騒音をやめさせたい|仕返しの前に、確認しておくこと」が近いです。
こちらもチェック
管理会社へ何度相談しても騒音が止まらない|次に残したい証拠と確認対処方法
子どもの傘が折られていた|隣人の嫌がらせ調査事例(東京都新宿区・30代男性・分譲マンション)
犯人は分からなかった|それでも止まった隣人の嫌がらせ調査事例(東京都新宿区・60代女性・戸建て)測る前に、ご自身でできること
この方が最初からやっていれば早かった、と思うことを3つ書きます。調査を頼むかどうかに関係なく、今日からできます。
- 1.「始まった時刻」と「終わった時刻」を書く
「うるさかった」だけでは足りません。1時42分〜1時55分。これだけで十分です。2週間続けると、毎日なのか特定の曜日なのかが見えます。 - 2.部屋のどこで聞こえるかを書く
寝室なのか居間なのか。同じ音を別の部屋で聞いて、どちらが大きいかを比べてください。発生源の見当がつきます。 - 3.管理会社とのやり取りをメールで残す
この方は4回相談しておられました。記録が残っていたので、「相談したのに止まらなかった」経過が示せました。電話だけだと残りません。
やらないほうがいいこと。天井を棒で突く、仕返しに音を出す、直接怒鳴り込む。この3つは、こちらが加害者になる可能性があります。この件でも、インターホン越しに話した時点では何も進みませんでした。数値を出すほうが、結果的に早いです。
証拠の集め方は「騒音トラブルの証拠を集める方法|故意の騒音・嫌がらせを確認した事例」、管理会社が動かない段階でしたら「管理会社へ何度相談しても騒音が止まらない|次に残したい証拠と確認対処方法」をご覧ください。
測ったほうが早いか、まず伺います
音の種類、聞こえる時間帯、どの部屋で聞こえるか。この3つを伺えば、測定が向いているか、別の方法がいいかをお伝えします。
ご自身で2週間記録を取ってからのほうが安く済むなら、そうお伝えします。

匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応
よくあるご質問
A. できます。この件がそうです。張り込みや人物の確認は行わず、測定と記録だけを行いました。そのぶん調査員が1名で済むので、費用も抑えられます。
A. 最低3日をおすすめしています。1日だけだと「たまたまその日は」と言われるためです。この件も3日で、3日とも同じ時間帯に出ました。音が毎日ではない場合は、日数を増やす必要があります。
A. 参考にはなりますが、管理会社や裁判所に出す材料としては弱いです。機器の種類と測定の条件が示せないためです。ご自身で測るなら、まず「時刻」を記録するほうが確実です。
A. 測定はご依頼者のお部屋の中で行います。相手の部屋に入ることも、廊下に機材を置くこともありません。この件でも、上階の住人は測定されていたことを知りません。
A. そのときは「数値としては大きくない」という結果になります。ただし、深夜に突発的な音が繰り返されること自体が問題になる場合もあります。値だけでなく、時刻と頻度もあわせて記録します。
A. 引っ越しの費用と、調査の費用を比べて決める方もおられます。この件は約135,000円で、6か月続いていた音が止まりました。引っ越しのほうが高くつくケースは実際にあります。どちらが良いかは、状況を伺って一緒に考えます。
A. まず区と管理会社です。費用がかかりません。そこで「記録を取ってください」と言われた段階が、測定の出番です。順番を飛ばす必要はありません。
最後に
この方は6か月、眠れない夜を過ごしておられました。
管理会社に4回相談し、直接インターホンで話し、区の窓口にも行っています。やれることはやったうえで、止まっていました。
足りなかったのは、時刻と数値だけです。それが揃った瞬間に、同じ管理会社が個別の申し入れに動いています。
そして相手に悪意はありませんでした。半年間「嫌がらせだ」と思っていたものが、洗濯機でした。測ってみないと分からないことが、実際にあります。
新宿支店|ファミリー調査事務所
騒音の測定・近隣トラブル・隣人の嫌がらせのご相談を承っています。新宿区全域に対応しています。
匿名でのご相談も可能です。その場での契約はお願いしていません。
匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応

相談員より
この件は、相手に悪意がありませんでした。ご本人は半年間「嫌がらせだ」と思っておられましたが、実際には生活時間のズレです。これは珍しくありません。そして、悪意がないからこそ、言われれば直ります。6か月苦しんだものが、申し入れ1回で終わりました。早く測っていれば、と思った件です。