
「夫が家を出たまま戻らない」「何年も連絡が取れず、今どこに住んでいるのか分からない。それでも離婚して生活を立て直したい」――。配偶者が行方不明になった状態で離婚を考える場合、通常のように夫婦で離婚届へ署名し、協議離婚を成立させることが難しくなります。
最後に住んでいた住所へ郵便を送っても戻ってくる、以前の勤務先を辞めている、電話番号が変わっている、LINEもSNSも動きがないなど、時間が経つほど現在の所在につながる情報が少なくなることがあります。
裁判所の案内では、行方不明の配偶者と「離婚したい」場合、配偶者を死亡したものとみなす失踪宣告ではなく、行方不明の配偶者を被告とする離婚訴訟の手続きを利用する必要があるとされています。また、相手方の所在が分からない状態で裁判手続きを進める場面では、最後の住所や就業場所、親族への照会、所在調査の経過などが問題になることがあります。
そのため、夫の所在が分からないからといって、探偵による所在調査がすべてのケースで必須というわけではありません。一方で、最後の住所に住んでいないこと、以前の勤務先を辞めていること、現在の生活圏につながる情報がないことなどを整理する必要があるケースでは、所在確認調査が手続き準備の一つになる場合があります。
この記事では、行方不明の夫との離婚を考えている方に向けて、最初に整理したい情報、所在調査で確認できること、裁判手続きとの違い、調査前に準備したい資料、調査結果を弁護士相談へつなげる方法について、ファミリー調査事務所 新宿支店が解説します。
この記事の内容
このような状況ではありませんか?
- 夫が家を出たまま長期間戻ってこない
- 電話番号が変わり、LINEやメールにも反応がない
- 最後に分かっていた住所からすでに転居している
- 以前の勤務先へ在籍していないことが分かった
- 夫の親族も現在の居場所を知らないと言っている
- 離婚したいが本人と話し合うことができない
- 生活費や婚姻費用の問題も残ったままになっている
- 弁護士へ相談したが、夫について分かる情報を整理するよう言われた
- 夫が生きている可能性はあるが、現在の生活拠点が分からない
- 失踪宣告と離婚手続きの違いが分からず困っている
夫が行方不明のまま離婚したい|所在調査に関する相談概要
| 相談者 | 東京都内に住む40代~50代の妻 |
|---|---|
| 対象者 | 長期間連絡が取れず、現在の住所・勤務先が分からない夫 |
| 相談のきっかけ | 夫婦関係を終わらせたいが、夫本人と連絡できず離婚について話し合えない |
| 現在分かっている情報 | 夫の氏名、生年月日、顔写真、旧住所、以前の勤務先、電話番号、親族、車両、SNSなど |
| 確認したいこと | 現在の所在につながる情報、居住実態、勤務先・生活圏につながる手がかり |
| 調査目的 | 夫を連れ戻すことではなく、離婚手続きや弁護士相談に必要な所在情報を整理する |
| 調査後 | 確認できた事項と未確認事項を整理し、必要に応じて弁護士・家庭裁判所での手続きへつなげる |
| 対応地域 | 新宿区・東京都内を中心に、旧住所・旧勤務先・関係先など必要な範囲 |
夫が行方不明になり、離婚を進められなくなった背景
以下は、配偶者の所在確認に関する相談をもとに、個人が特定されないよう一般化したケースです。
相談者は東京都内に住む女性で、夫との関係は数年前から悪化していました。夫婦で別居について話した後、夫は自宅を出て別の場所で生活するようになりました。
当初は電話やLINEで連絡が取れており、生活費や荷物について最低限のやり取りも続いていました。しかし、徐々に返信が減り、ある時期から連絡が完全に途絶えました。
相談者が知っていた夫の住所へ郵便を送っても戻ってきました。以前の勤務先について確認できる範囲で調べたところ、すでに退職していることも分かりました。
夫の親族へ連絡しても、「最近は連絡を取っていない」「現在どこに住んでいるか分からない」と言われ、現在の生活拠点につながる情報を得ることができませんでした。
相談者は長期間この状態を続けていましたが、自分の生活を立て直すために離婚を決意しました。しかし、夫本人と連絡が取れないため、一般的な協議離婚のように二人で離婚届を作成することができません。
そこで弁護士への相談も視野に入れながら、最後に分かっている夫の情報を整理し、現在の所在を確認できる可能性があるのか、新宿支店へ相談することになりました。

行方不明の配偶者との離婚と「失踪宣告」は同じ手続きではありません。
裁判所は、配偶者を死亡したものとみなすのではなく離婚したい場合には、行方不明の配偶者を被告とする離婚訴訟の手続きを利用する必要があると案内しています。一方、失踪宣告は一定の要件のもとで法律上死亡したものとみなす制度です。どの手続きが適切か、離婚請求が認められるか、公示送達等の準備として何が必要かは個別事情で異なるため、具体的な法律判断は家庭裁判所の案内や弁護士へ確認してください。
行方不明の夫との離婚前に所在確認を考える6つのケース
所在が分からない状況によって、確認すべき情報は変わります
別居当初の住所は分かっていたものの、現在は郵便物が戻り、生活実態も確認できないケースです。旧住所が現在につながる手がかりになる場合があります。
名刺や勤務先情報は残っていても、本人が退職して転職先を知らせていないケースです。旧勤務先だけで現在の所在を断定せず、他の情報と組み合わせて整理します。
両親やきょうだいへ確認しても居場所や連絡先が分からないケースです。誰にいつ確認したのか、どのような回答だったのかを記録しておくことが後の説明材料になる場合があります。
電話やLINEには反応がない一方、SNSに投稿やログインの形跡があるケースです。公開情報から生活圏につながる手がかりが見つかる場合がありますが、投稿場所だけで居住地を断定しません。
夫婦関係の悪化や金銭問題を背景に、本人が連絡を断っている可能性があります。所在が確認できても、探偵が本人へ離婚交渉を迫ったり、連れ戻したりすることはできません。
最後の住所、勤務先、親族照会など、これまでどのような方法で確認したのかを整理したいケースです。裁判所へ提出する書類の要否や内容は手続きによって異なるため、弁護士等と確認しながら準備します。
夫の所在調査と離婚に向けた情報整理・準備の流れ
行方不明の夫との離婚を目的とした所在調査では、単に「夫を見つける」ことだけを目的にしません。離婚手続きを検討するうえで、現在の住所や生活圏まで確認する必要があるのか、所在不明であることを説明するために何を整理する必要があるのかを最初に明確にします。
- 1.最後に夫と連絡が取れた時期を整理する
最後に会った日、電話・LINE・メールでやり取りした日、最後に分かっていた住所、勤務先などを時系列で整理します。別居開始時期と連絡が完全に途絶えた時期も分けて確認します。 - 2.現在残っている手がかりを整理する
氏名、生年月日、最近の顔写真、旧住所、旧勤務先、電話番号、メール、SNS、車両、親族、友人、よく行っていた場所など、相談者が適法に把握している情報を整理します。 - 3.これまで行った所在確認を記録する
旧住所へ郵便を送った、親族へ連絡した、以前の勤務先について確認したなど、すでに実施した確認内容と結果を記録します。同じ確認を何度も繰り返さず、次に必要な調査を検討します。 - 4.公開情報・関係情報から所在候補を整理する
適法に確認できる公開情報やSNS、過去の生活圏などを照合し、現在につながる可能性のある情報を確認します。不正アクセスや第三者になりすまして非公開情報を取得するような方法は行いません。 - 5.必要に応じて現地確認を行う
現在の居住先候補や生活圏につながる場所が絞られた場合、必要な範囲で現地確認を行います。別人を夫本人と誤認しないよう、写真、年代、行動、過去情報などを複合的に確認します。 - 6.現在の勤務・生活実態につながる事実を確認する
離婚手続きの目的に必要な場合、現在の生活圏や勤務につながる行動を確認することがあります。ただし、勤務先や住居について推測で断定せず、実際に確認できた事実として整理します。 - 7.報告書を弁護士相談・手続き準備へつなげる
確認できた住所、生活圏、勤務先につながる情報、確認できなかった事項、これまでの調査経過を整理します。その報告をもとに、離婚訴訟や送達手続きなどにどの情報が必要かを弁護士へ相談します。
探偵の調査報告書があれば自動的に離婚できるわけではありません。
所在確認調査は、現在の住所や生活実態につながる情報を確認し、弁護士や裁判所へ状況を説明する材料を整理するためのものです。離婚が認められる要件、公示送達を利用できるか、どの資料を提出する必要があるかについては裁判所が判断します。法律上の主張や書類作成については弁護士へご相談ください。
所在調査の結果|夫が見つかった場合・見つからない場合の次の対応
所在調査では、必ず夫本人の現在住所まで判明するとは限りません。残っている情報の新しさ、失踪からの期間、転居回数、勤務状況などによって結果は異なります。
現在の生活拠点につながる情報が確認できた場合は、確認した日時、場所、本人との同一性を判断した情報などを報告書へ整理します。その情報をどのように離婚手続きへ利用するかは、弁護士等へ確認します。
たとえば、以前の住所からは転居しているものの、現在の生活圏や勤務につながる行動が継続して確認できることがあります。一方、調査時点で所在候補までしか絞れず、居住場所を確定できない場合もあります。
所在を確認できなかった場合も、「何も分からなかった」で終わらせるのではなく、旧住所には生活実態を確認できなかった、旧勤務先との関係を確認できなかった、確認した関係先から現在につながる情報を得られなかったなど、調査した経過を整理することが重要です。
裁判所の人事訴訟に関する案内では、被告が行方不明として公示送達を申し立てる場面で、最後の住所だけでなく就業場所が不明であることや、親族への照会、最後の住所等について直近に調査した内容を記した調査報告書などが確認事項として示されている例があります。
ただし、必要書類や確認方法は具体的な裁判所や事件の状況によって異なります。探偵側で「この調査をすれば公示送達が認められる」と保証することはできません。
また、夫の所在が判明したとしても、探偵が本人へ離婚条件を交渉したり、離婚届への署名を求めたりするものではありません。所在を確認した後は、妻本人が連絡するのか、弁護士を通じて対応するのか、裁判手続きを選択するのかを状況に応じて判断します。
突然連絡が取れなくなった配偶者の所在確認について
今回の記事は「離婚を進めるために夫の所在を確認したい」という目的に絞った子記事です。失踪の経緯、最後に確認された行動、交友関係、勤務先、生活圏など、失踪人探しそのものの調査内容については公開中の調査項目をご確認ください。
夫の居場所が分からず離婚手続きを進められない方へ
「以前の住所しか分からない」「勤務先も辞めている」「親族へ聞いても所在が分からない」という場合でも、現在残っている情報から何を確認できるのか整理します。所在調査が必要か、弁護士へ先に相談すべきか分からない段階でもご相談いただけます。

行方不明の夫の所在調査にかかる料金
行方不明の夫の所在調査にかかる料金は、最後に連絡が取れてからの期間、旧住所や勤務先が分かっているか、現在も利用している可能性のある連絡先があるか、現地確認が必要かなどによって変わります。
たとえば、数か月前まで勤務していた会社や直近の住所が分かっているケースと、数年間連絡がなく、電話番号・勤務先・住所のすべてが変わっているケースでは調査範囲が異なります。
ファミリー調査事務所 新宿支店では、離婚を予定しているからという理由で夫の生活すべてを調査するのではなく、手続きや弁護士相談へつなげるために何を確認する必要があるのかを整理し、調査開始前にお見積りをご案内します。
| 調査・確認内容 | 料金 |
|---|---|
| 旧住所・旧勤務先・連絡履歴などの事前整理 | 案件内容によりお見積り |
| 公開情報・関係情報の確認 | 案件内容によりお見積り |
| 現在の所在候補の絞り込み | 案件内容によりお見積り |
| 旧住所・生活圏等の現地確認 | 案件内容によりお見積り |
| 対象者本人の同一性確認 | 案件内容によりお見積り |
| 勤務・生活実態につながる必要範囲の確認 | 案件内容によりお見積り |
| 調査経過・確認事項をまとめた報告書作成 | 案件内容によりお見積り |
弁護士へすでに相談している場合は、「所在についてどの部分まで確認する必要があるのか」を事前に聞いておくことで、調査範囲を絞れる可能性があります。必要性の低い長期間の調査を前提にせず、現在の情報量と目的に合わせて方法を検討します。
担当調査員からのコメント
夫が行方不明のまま離婚したいときの所在調査についてよくある質問
A. 配偶者の所在が分からない場合でも、離婚を求めるための裁判手続きが検討されます。裁判所は、配偶者を死亡したものとみなすのではなく離婚を希望する場合には、行方不明の配偶者を被告とする離婚訴訟の手続きを利用する必要があると案内しています。具体的な要件は弁護士等へご確認ください。
A. すべてのケースで必須とは限りません。現在分かっている住所、戸籍関係の情報、親族への確認状況、裁判手続きの方針などによって必要な準備は異なります。まず弁護士等へ相談し、所在調査が必要な範囲を確認する方法もあります。
A. 失踪宣告は、一定の要件のもとで行方不明者を法律上死亡したものとみなす制度です。裁判所は、配偶者を死亡したものとみなすのではなく離婚したい場合には、行方不明の配偶者を被告とする離婚訴訟を利用する必要があると案内しています。両者は目的と効果が異なります。
A. 相手方が行方不明の場合には、公示送達などが問題になるケースがあります。ただし利用できるかどうかは裁判所が判断します。最後の住所や就業場所、親族への照会、所在確認の経過などを求められる場合があるため、具体的な準備は弁護士や管轄裁判所へ確認してください。
A. 裁判所の人事訴訟案内では、行方不明の被告について公示送達を申し立てる際、最後の住所等や就業場所について調査した内容を記した調査報告書などが確認事項として示されている例があります。ただし、探偵会社の報告書が必須か、どの内容が必要かは具体的な事件や裁判所によって異なります。
A. はい。旧住所は重要な手がかりの一つです。氏名、生年月日、顔写真、旧勤務先、電話番号、親族、SNSなど、相談者が正当に把握している情報を組み合わせて現在につながる可能性を検討します。
A. 旧勤務先も手がかりになります。ただし、勤務先へ無理に問い合わせたり、相談内容を周囲へ広めたりするのではなく、他の情報と合わせて現在につながる可能性を整理します。
A. 「隠している」という推測だけで親族を追及することは避けるべきです。誰へいつ確認し、どのような回答だったのかを記録し、夫本人の旧住所や勤務先など別の情報から確認できる可能性を検討します。
A. 最後に連絡が取れてからの期間や情報量によって異なります。最近まで住所や勤務先が分かっていたケースと、数年間すべての情報が更新されていないケースでは調査期間が変わります。ご相談時に調査範囲を整理します。
A. 旧住所や勤務先の有無、情報の新しさ、現地確認が必要な地域、調査期間などによって異なるため、案件内容によりお見積りとなります。調査開始前に確認範囲と費用をご案内します。
A. 調査目的に応じて対象者へ不用意に接触しない方法を検討します。ただし、調査状況や対象者の警戒度によって条件は異なります。離婚に関する通知や交渉については、調査とは分けて弁護士等とご検討ください。
A. 必ずしもそうとは限りません。最後の住所に生活実態がなかったこと、旧勤務先との関係が確認できなかったこと、どの範囲まで調査したかなどを整理できる場合があります。その情報が法的手続きでどのように扱われるかは弁護士や裁判所へご確認ください。
行方不明の夫との婚姻関係を整理し、新しい生活へ進みたい方へ
「もう何年も夫と会っていない」「住所も勤務先も分からない」「離婚したいのに相手へ連絡できない」という状態では、どこから手続きを始めるべきか分からなくなることがあります。
ファミリー調査事務所 新宿支店では、最後の住所、勤務先、連絡先、親族情報など、現在お持ちの手がかりを整理し、離婚準備のために所在確認が必要な場合の調査方法をご案内します。法的手続きについては弁護士等と連携して進められるよう、確認できた事実を整理してご報告します。




新宿支店
行方不明になった配偶者との離婚を考えている方からは、「離婚したいのに相手がどこにいるのか分からず、何から始めればよいのか分からない」というご相談があります。まず確認したいのは、最後の住所や勤務先、連絡が途絶えた時期など、現在残っている手がかりです。
所在調査の目的は、夫婦関係を修復するために本人を連れ戻すことではありません。離婚手続きを考えるために現在の所在を確認したいのか、所在不明である経過を整理したいのかによって調査の進め方は変わります。
すでに弁護士へ相談している場合は、手続き上どのような確認が必要なのかを先に整理していただくこともあります。調査で確認できる事実と法律上の判断を分け、必要以上に調査範囲を広げないことが大切です。