出張報告書はきちんと出ている。領収書もそろっている。それなのに、取引先に聞くと「その日は来ていない」と言われた——カラ出張(実際には行っていない出張や、日数・人数・経路を水増しした出張で旅費を受け取ること)を疑ったとき、会社がいちばん困るのは、「書類の上では何もおかしくない」ことです。
カラ出張は、書類を見るだけでは確かめきれない不正です。領収書は本物でも、本人がその場にいたとは限りません。このページでは、新宿の探偵が、カラ出張の手口、書類で分かること・分からないこと、社内で集める証拠、探偵が出張当日に確かめられること、発覚後の刑事・民事・懲戒を、順番にご説明します。ご相談は無料です。

カラ出張を疑ったら、書類では分からない出張当日の行動を確かめる
領収書が本物でも、本人がその場にいたとは限りません

このような状況ではありませんか?

  • 出張の回数や日数が、成果に比べて多すぎる
  • 訪問先に確かめると、「その日は会っていない」と言われた
  • 出張中に電話やチャットの返事が遅い、または自宅近くにいたらしい
  • 宿泊の領収書がいつも同じホテル・手書き・金額がきりのいい数字
  • 疑いはあるが、本人に聞けば否定されて終わりになりそう

カラ出張のよくある手口

手口中身
架空の出張出張そのものをしていない。報告書と領収書だけを作って旅費・日当を受け取る
日数の水増し1日で終わった用事を2泊3日で申請する。前後に私用の日をつける
経路・等級の差額新幹線や飛行機で申請し、実際は高速バスや自家用車で行く。グリーン車で申請して普通車に乗る
宿泊費の差額規程の上限で申請し、実際は安い宿や知人宅・実家に泊まる
人数の水増し一人で行ったのに、同行者がいたことにする
出張中の私用出張には行くが、業務はわずかで、残りは観光・副業・交際相手との時間に使う

最後の「出張中の私用」は、旅費の不正ではなくても、勤務時間中に働いていないという点で問題になります。外回りの営業で、訪問報告と実際の行動が合わないのも同じ形の問題です。

出張申請と調査で確認した実際を突き合わせた例
申請と実際を一行ずつ突き合わせる(例)

書類で分かること・分からないこと

経理や監査で見つけられるカラ出張もあります。ただし、書類だけでは「本人がその日その場所にいて、仕事をしていたか」までは分かりません。

書類で分かること書類だけでは分からないこと
領収書の日付・金額・店の不自然さ本人がその新幹線に乗ったか、そのホテルに泊まったか
出張の回数・日数の多さ、ほかの社員との比べ訪問先で何時間、誰と会っていたか
法人カード・交通系ICの利用記録(会社が支給したもの)出張先での業務後・空いた日の過ごし方
訪問先への問い合わせ(会ったかどうか)自家用車や知人の車での移動、知人宅への宿泊

領収書が本物でも、買ったのは本人でも、使ったのは本人とは限りません。チケットを払い戻している、家族に使わせている、ということもあります。本人の動きそのものを確かめる必要があるのは、ここです。

疑いの段階でやってはいけないこと

やってはいけないこと起こりうること
証拠がないまま本人を問いただす以後の出張だけまじめになり、過去の分を確かめられなくなる。書類を作り直される
出張の同行者や部下に探りを入れる本人に伝わる。同行者が共犯なら口裏を合わされる
本人の私用車や私物にGPSを付けるプライバシーの侵害として会社が責任を問われるおそれがある。会社の車でも、社内規程で位置情報の確認を定めているかを先に確かめる
疑いだけで出張を禁止する・処分する証拠が足りないと、処分が無効になり、会社が訴えられるおそれがある

まずはごく少人数で、過去の書類を守り、次の出張を待つのが基本です。カラ出張は繰り返されることが多く、次の出張が、確かめるいちばんの機会になります。

社内で集める証拠

  • 出張の申請・報告・精算の一式——過去1〜2年分をそろえ、回数・日数・行き先・金額を一覧にする
  • 領収書の原本——日付、店名、金額、手書きかどうか、連番になっていないか
  • 訪問先への確認——本人を通さずに、その日に会ったか、何時から何時までかを確かめる
  • 会社が支給したものの記録——法人カード、会社の交通系IC、社用車の走行記録・ETC、社用携帯の記録(社内規程で確認できるものに限る)
  • 社内システムの記録——出張中とされる時間の、社内システムへのログインやメールの送信場所
  • 旅費規程と、本人が規程を知っていた記録——規程の周知、過去の注意や指導の記録

原本は会社で保管し、作業はコピーで行ってください。社員のメールや端末を調べる場合は、就業規則や社内規程で会社が確認できることになっているかを先に確かめ、必要に応じて弁護士に相談してください。

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探偵が出張当日に確かめられること

次の出張の予定が分かれば、探偵は出発から帰宅まで、本人の動きを確かめられます。出張先が地方でも同行します。

  • 出発——自宅を何時に出たか。申請どおりの駅・空港へ向かったか、自家用車で出たか
  • 移動——申請どおりの交通手段・等級で移動したか
  • 訪問先——申請した訪問先に入ったか。何時に入り、何時に出たか
  • 宿泊——申請したホテルに泊まったか。別の宿や知人宅に入っていないか
  • 空いた時間——業務の後や、業務のない日に何をしていたか。同行者は誰か
  • 帰着——申請した日に戻ったか。前日に戻って自宅にいなかったか

結果は、日時入りの写真と時系列の記録で報告書にまとめます。社内の出張申請・精算書類と一行ずつ突き合わせられる形にしますので、本人への聴取や弁護士への相談にそのまま使えます。過去の出張が架空だったかどうかは、探偵が後からさかのぼって確かめることはできません。1回でも、申請と実際の違いを記録できれば、過去の分を社内の書類で問いただす足がかりになります。

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証拠がそろってからの進め方

  1. 証拠を守る——過去の出張書類、システムの記録、探偵の報告書の保全
  2. 過去の分を洗い出す——今回の結果を手がかりに、同じ形の出張がほかにないかを書類で確かめる
  3. 本人から話を聞く——証拠がそろってから。複数名で、記録を取りながら。本人の言い分も聞く
  4. 返還の取り決め——不正に受け取った額と返済の方法を書面で取り決める
  5. 処分——就業規則に沿って、弁明の機会を与えたうえで懲戒を決める
  6. 刑事告訴——金額や悪質さによって、警察に告訴する

旅費の不正が、経費の着服や売上金の横領とつながっていることもあります。お金の流れ全体を確かめる場合は、社員の横領を疑ったらもあわせてご覧ください。

法律上の扱い|刑事・民事・懲戒・税務

手続き内容
刑事うその出張を申請して旅費を受け取った場合は詐欺罪(刑法 第246条、10年以下の拘禁刑)にあたりうる。仮払いで預かったお金を私的に使った場合は業務上横領罪(刑法 第253条)、領収書や報告書を偽って作った場合は私文書偽造などが問題になることがある
民事不正に受け取った旅費の返還、損害賠償を求める
懲戒就業規則に定めた懲戒事由にあたれば処分できる。どの程度の処分が許されるかは、金額・回数・期間・過去の処分などで変わる。証拠と弁明の機会が必要
税務実態のない出張旅費は、税務調査で経費として認められないことがあり、本人への給与として源泉所得税の問題になることもある。会社が知らなかったでは済まないことがある

どの手続きを、どの順番で進めるかは、金額や会社の方針、本人の返済の意思によって変わります。具体的な進め方は弁護士に、税務の扱いは税理士にご相談ください。当事務所は、その前提となる事実の確認をお手伝いします。

費用の目安

当事務所の調査料金は、調査員1名・1時間7,000円が基本です。カラ出張の調査は、出張1回分(出発から帰着まで)を単位に考えます。日帰りの近場なら2名で1日、泊まりの出張なら日数分に加えて、調査員の交通費・宿泊費の実費がかかります。お見積りの前に、出張の予定(日程・行き先・申請した交通手段と宿)をお聞かせいただければ、無駄のない人数と時間でお出しします。くわしくは素行調査の費用はいくら?と東京の探偵の料金をご覧ください。法人向けの調査の一覧は法人向け調査項目にあります。

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よくあるご質問

Q. 出張先が地方や海外でも調べられますか。A. 国内であれば同行して確かめます。海外の場合は、行き先によって現地の協力先と進めることがあります。まずは行き先をお知らせください。
Q. 過去のカラ出張も調べてもらえますか。A. 過去の行動を探偵がさかのぼって確かめることはできません。過去の分は、会社の書類と訪問先への確認で洗い出します。探偵の調査は、次の出張で「申請と実際の違い」を記録し、過去の分を確かめる足がかりを作るものです。
Q. 次の出張がいつか分からない場合は。A. 出張の申請が出た時点でご連絡ください。急ぎの場合も、日程と行き先が分かれば準備できることがあります。探偵に即日で頼めるかもご覧ください。
Q. 外回りの営業がサボっているかも確かめられますか。A. 確かめられます。訪問報告に書かれた時間に、その訪問先にいたかを記録します。カラ出張と同じく、日報や訪問記録と突き合わせられる形で報告します。
Q. 本人に調査を気づかれませんか。A. 調査員が本人と接触することはありません。社内で調査を知る人を最小限にしていただくこと、出張の日程を本人に問い合わせないことが、いちばんの対策です。

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まとめ

このページのまとめ

  • カラ出張は架空の出張だけでなく、日数・経路・宿泊・人数の水増しや出張中の私用も含む
  • 書類で分かるのは不自然さまで。本人がその場にいたかは書類だけでは分からない
  • 疑いの段階では本人を問いたださず、私物にGPSを付けない。少人数で書類を守る
  • 探偵は次の出張の出発から帰着までを記録し、申請書類と突き合わせられる報告書にする
  • うその申請で旅費を受け取れば詐欺罪(10年以下の拘禁刑)にあたりうる。処分は証拠と弁明の機会を守る

ご相談は無料です

  • 疑っている方の立場、これまでの出張の回数と行き先、次の出張の予定をお聞かせください
  • ご予算がある場合は、最初におっしゃってください。その範囲で何ができるかをお出しします
  • 必要のない調査は、おすすめしません

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