新宿支店 職場トラブル・事実確認

踊り場の手前で止まっているオフィスの階段
毎回どこかで止まる。止まっている場所が同じなら、理由があります。

成果は出している。評価面談でも否定されない。それなのに、昇進や配置の話になると、毎回どこかで止まる。理由を聞いても「総合的に判断して」としか返ってこない。

調べると出てくるのは、「妬む同僚への対処法」「気にしないほうがいい」といった読み物ばかりです。気持ちの整理にはなりますが、状況は動きません。

この記事は、そこを動かすために書きます。先に結論から申し上げると、日本の法律に「昇進する権利」はありません。誰を昇進させるかは、原則として会社が決めることです。

ただし、法律は「結果」ではなく「理由」を見ています。特定の理由で差をつけることは、条文ではっきり禁じられています。ですから、やるべきことは「悔しい」を「どの理由で止まっているか」に置き換えることです。

この記事では、禁じられている理由の一覧を条文とともに整理し、自分のケースがどれに当たるかを判断する手順、評価の経緯の残し方、そして社外に出ている情報が評価に影響している場合について書きます。当社が担えるのは最後の部分です。

このような状況ではありませんか?

  • 同期や後輩が先に上がっていくが、理由が説明されない
  • 評価面談では否定されないのに、昇進の話にならない
  • 「総合的に判断して」以上の説明が返ってこない
  • 育休や時短から戻ってから、扱いが変わった気がする
  • 何かを会社に指摘・相談したあとから止まっている
  • 自分のいないところで、自分の評判が作られている気がする
  • 転職も考えているが、その前に確かめたいことがある

「昇進する権利」は、法律にはありません

受け入れにくい話から始めます。誰をどの役職に就けるかは、原則として会社の判断に委ねられています。成果を出したから昇進しなければならない、という法律はありません。

ですから、「実力があるのに上がれない」という訴え方では、どこへ持っていっても止まります。労働局でも、弁護士のところでも同じです。評価そのものの当否は、外から覆せるものではないためです。

ここで多くの方が諦めます。ですが、話はここで終わりません。会社の裁量には、越えてはいけない線が引かれています。その線は、条文で具体的に決まっています。訴えるべきなのは「評価が不当だ」ではなく「この理由で差をつけているのではないか」です。

法律が見ているのは、結果ではなく理由です

次の理由で昇進や配置に差をつけることは、法律で禁じられています。条文を実際に確認したうえで並べます。

禁じられている理由条文が定めていること
性別男女雇用機会均等法第6条第1号は、「労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)、昇進、降格及び教育訓練」について、性別を理由とする差別的取扱いを禁じています
妊娠・出産同法第9条第3項は、妊娠したこと、出産したこと、産前産後の休業を請求し又は取得したこと等を理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています
育児休業・介護休業育児・介護休業法第10条は、育児休業の申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています
ハラスメントを相談したこと均等法第11条第2項は、相談を行ったこと、または事業主の対応に協力して事実を述べたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています
内部通報したこと公益通報者保護法第5条第1項は、公益通報をしたことを理由として、「降格、減給、退職金の不支給その他不利益な取扱い」をしてはならないと定めています

ここで注目していただきたいのが、均等法第6条第1号に「業務の配分及び権限の付与を含む」と明記されていることです。役職の話だけではありません。どの仕事を割り当てられるか、どこまで任されるかも、条文が見ている範囲に入っています。「昇進を止められた」ではなく「重要な案件から外された」という形で起きている場合も、同じ枠で考えられます。

逆に言うと、上のどれにも当たらない場合は、法律で争うのは難しいということです。「上司と合わない」「気に入られていない」だけでは、条文の入口に入りません。ここを曖昧にしたまま相談に行くと、時間を失います。先に見分けてください。

自分のケースは、どちらに当たるか

机の上で二方向に分かれる矢印が描かれたメモ
まず分岐を決めます。どちらに進むかで、持っていく先が変わります。

どこへ持っていくかを決める三つの問い

  1. 止まり始めた時期に、心当たりのある出来事があるか

    ある産休・育休・時短の開始、ハラスメントの相談、不正の指摘、組合への加入。これらは条文が名指ししている理由です。総合労働相談コーナー(無料)か弁護士へ
    ない時期と結びつく出来事が思い当たらない場合。法律での主張は難しく、別の見方に切り替えます
  2. 同じ属性の人が、同じように止まっているか

    止まっている女性だけ、育休経験者だけ、特定の経路の人だけ。個人の評価ではなく取扱いの問題である可能性が出てきます。人数と年次を書き出してください
    自分だけ個別の事情によるものか、後述の「社外の情報」が影響している可能性を見ます
  3. 評価の根拠として示された事実は、記録と合っているか

    合っていないここが最も強い材料です。存在しない失敗、実際とは違う経緯。一点でも食い違いが示せれば、話が動きます
    合っている評価そのものを争うのは難しい段階です。次の異動までに何を積むかの話に切り替えます

三つ目に当てはまる場合は、必ず記録を先に固めてください。会社側が説明を変えることがあるためです。言われたその日のうちに、メモを残すだけで構いません。

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評価の経緯を残す四つ

特別なものは要りません。面談のあとに十分だけ時間を取って書く、それだけです。

  1. 面談で言われたことを、その日のうちに
    日付/相手/言われた言葉/評価の根拠として挙げられた事実。録音でなくて構いません。その日のうちに書かれたメモは、あとから作ったものとは扱いが違います。
  2. 実際の記録との対照
    根拠として挙げられた事実について、メールやチャット、日報で確認します。食い違いが一点でも出たら、その原本を保存してください。
  3. 他の人との比較
    同じ年次・同じ職位で、誰がいつ上がったか。人事の資料は要りません。公開されている組織図や社内の発表だけで十分作れます。
  4. 時期の一致
    止まり始めた時期と、心当たりのある出来事の時期を並べます。「復帰した翌期から」「相談した直後から」が示せると、意味がまったく変わります。

やらないほうがよいこと。
① 人事評価の資料を持ち出すこと。就業規則違反になり得るうえ、こちらの立場が弱くなります。自分が受け取った通知や自分の作業記録と、会社の内部資料は別物です。
② 上司に「差別ではないか」と詰めること。詰めた時点から、説明が整えられてしまいます。
③ 同僚に評価の話を聞いて回ること。聞いて回っていること自体が評価に跳ね返ります。

社外に出ている情報が、評価に影響していることがあります

ここから先が、当社にご相談をいただく領域です。

ご相談の中で一定数あるのが、社内の事情ではなく、社外から入ってきた情報が効いていたというケースです。前職での経緯、取引先から伝わった話、ネット上に出ている同姓同名の情報、副業や交友関係について事実と違う話が伝わっている。

社内では、その情報の出どころが説明されません。「そういう話がある」という形でだけ残り、本人には伝わらない。だから本人は、理由の分からないまま止まり続けます。

社外から入ってくる情報の主な経路

  • 1
    前職・取引先からの伝聞
    業界が狭い場合に起きます。退職時の経緯が、実際とは違う形で伝わっていることがあります
    何が伝わっているかは確認できます
  • 2
    ネット上の情報
    名前で検索したときに出てくるもの。同姓同名の別人の情報が混ざっている例が、実際にあります
    何が出ているかは確認できます
  • 3
    私生活についての話
    交友関係、副業、金銭。事実と違う話が独り歩きしている場合、本人に確認されないまま扱いだけが変わります
    広がりの範囲を確認します

「自分の名前で何が出てくるか」を一度も確認していない方が、非常に多いです。転職を考えている場合は、なおさら先に確認しておく意味があります。

相談無料

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理由が分からないまま止まっている方へ

社内の事情ではなく、社外から入った情報が効いていることがあります。何が出ているかは確認できます。

新宿支店では、調査にならないご相談もお受けしています。

職場での評価や昇進について相談を受ける新宿支店の相談員

担当相談員が状況をお聞きします

匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応

当社が確かめられること、確かめられないこと

窓辺の机に置かれた無地の封筒と書類
社内で起きていることと、社外で確かめられることは別です。

この件で、当社が確かめられること

  • 確定できます
    ご自身の氏名について、公開されている範囲に何が出ているか。同姓同名の情報が混在していないか。取引先や同業の場で、どのような話が出ているか
  • うかがわせる事実まで
    情報が伝わった経路。関係者のつながり。断定はせず、確認できた事実をそのままご報告します
  • 取得できません
    人事評価の資料、社内のメール・チャット、評価会議の内容。他人の端末やアカウントの中身
  • お受けしません
    社内調査の代行。評価が正当かどうかの判定。勤務先や上司への働きかけ。ご本人や関係者の出身地・本籍・家柄を調べること

四段目の最後は、法律の定めでもあります。探偵業の業務の適正化に関する法律第8条第2項は、調査結果が違法な差別的取扱いのために用いられることを知ったときは、業務を行ってはならないと定めています。差別の是正のために事実を確かめることと、差別のために属性を調べることは、まったく別のことです。当社がお受けするのは前者だけです。

自分の名前で何が出てくるかを確認したい場合は一般調査項目のエゴサーチ代行調査を、会社側として従業員や取引先の実態を確認したい場合は法人向け調査項目をご覧ください。誰がやっているか分からない嫌がらせそのものを確かめたい場合は嫌がらせ調査をご覧ください。

職場トラブルの事実確認を担当する新宿支店の調査員

担当相談員
新宿支店

印象に残っているのが、ご本人が原因をまったく違うところに探しておられたというご相談です。社内の人間関係だと思い込んでおられたのですが、実際に確認してみると、名前で検索したときに同姓同名の別人の情報が上位に出ている状態でした。

もちろん、それが評価の理由だと断定はできません。私たちが申し上げられるのは「こういう状態になっています」までです。それでも、確認したことで動けるようになった、とおっしゃっていました。理由が分からないまま止まっているのが、いちばん消耗します。

よくあるご質問

Q. 昇進させないことは違法ではないのですか。

A. 誰を昇進させるかは原則として会社の判断であり、それ自体を違法とする定めはありません。違法になるのは「理由」のほうです。性別、妊娠・出産、育休、ハラスメントの相談、内部通報。これらを理由とする不利益な取扱いは、条文で禁じられています。

Q. どこに相談すればいいですか。

A. 各都道府県労働局と各労働基準監督署内にある「総合労働相談コーナー」が最初です。予約不要・無料で、いじめ・嫌がらせ、配置転換を含むあらゆる労働問題を扱っています。そのうえで法的手続きに進む場合に弁護士へ、という順になります。

Q. 育休から戻ってから明らかに扱いが変わりました。

A. 育児・介護休業法第10条が、育児休業の申出や取得を理由とする不利益な取扱いを禁じています。復帰の時期と、扱いが変わった時期を並べた記録を作ってください。これがあるかないかで、相談の進み方が変わります。

Q. ハラスメントを相談してから止まりました。

A. 均等法第11条第2項は、相談したこと、または事実を述べたことを理由とする不利益な取扱いを禁じています。相談した日付が特定できることが重要です。相談窓口とのやりとりの記録を保存してください。

Q. 会社に不正を指摘してから外されました。

A. 公益通報者保護法第5条第1項が、公益通報を理由とする降格・減給・退職金の不支給その他の不利益な取扱いを禁じています。同法は改正され、令和8年12月1日から施行されます。社内の規程も変わる可能性があるため、通報窓口の運用を確認しておいてください。

Q. 上司と合わないだけの場合はどうなりますか。

A. 相性や好き嫌いは、条文が名指ししている理由には含まれません。法律で争うのは難しい領域です。その場合は、評価の根拠に食い違いがないかを確認する方向と、社外に出ている情報を確認する方向の二つになります。

Q. 転職を考えています。その前にできることはありますか。

A. ご自身の名前で何が出てくるかを、先に確認しておくことをお勧めしています。同姓同名の情報が混在していることがあり、応募先が見る情報も同じです。転職後に気づくより、先に知っておくほうが手を打てます。

Q. 費用はどのくらいかかりますか。

A. 確認する範囲と日数によって変わるため、ご相談のうえで個別にお見積りします。着手前に金額と範囲を書面でご説明します。ご相談自体は無料です。

相談無料

転職を決める前に、確かめておきませんか

自分の名前で何が出てくるかは、応募先も同じものを見ています。先に知っておくほうが手を打てます。

まずは今の状況をそのままお聞かせください。匿名でのご相談も承っています。

転職前の情報確認について相談を受ける新宿支店の相談員

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ファミリー調査事務所 新宿支店|東京都公安委員会 探偵業届出証明書 第30140007号
当社は探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく届出を行い、同法の定めに従って業務を行っています。ご依頼の前に、重要事項をご説明し、書面を取り交わします。

※ 本記事に引用した条文は、e-Gov法令検索で2026年9月時点に施行されている各法律により確認したものです。個別の事案が各法律に該当するかどうかの判断は、労働局および弁護士の領域です。

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