新宿支店 職場トラブル・事実確認

会議室の机に置かれた一冊の報告書
最初に誰かが一言で説明したところから、話は固まります。

部署で起きたトラブルが、いつのまにか自分の責任ということになっている。会議では誰も名指ししないのに、社内では「あの件は、あの人が」という形で通っている。心当たりがないのに、否定する機会すら来ない。

この状態がいちばん厄介なのは、正面から反論する場がないことです。誰かに言われたわけではないので、抗議する相手がいません。そのうち、評価にも、配置にも、静かに反映されていきます。

この記事で書くのは三つです。その説明が、どの時点で誰から始まったのかをどう遡るか。やってはいけない三つの行動。そして処分の話にまで進んだとき、会社の側にどういう制限がかかっているかを、条文を確認したうえで整理します。

調べたところ、この領域の解説は「責任逃れする上司」への対処法という読み物か、経営者向けの不正対応の記事のどちらかに偏っていました。濡れ衣を着せられた側に立った実務の説明が、ほとんどありません。そこを書きます。

当社は探偵社です。社内調査の代行はできません。お引き受けできるのは、社外に出てしまった場合の確認です。その線引きも最後に書いています。

このような状況ではありませんか?

  • 部署のトラブルの原因が、なぜか自分ということになっている
  • 面と向かって言われないので、否定する機会がない
  • 「そういうことになっている」と、あとから人づてに聞いた
  • 報告書や議事録に、実際とは違う経緯が書かれている
  • 始末書や処分の話が出始めている
  • 取引先にまで話が伝わっている気配がある
  • このまま辞めることになりそうで、記録を残したい

最初に一言で説明した人がいます

組織の中でトラブルが起きたとき、原因の説明は誰かが最初に口にした一言から固まります。「たぶん、あの人の確認漏れだと思う」。この一言が、そのあとの全部を決めてしまうことがあります。

なぜかというと、二人目以降は、一人目の説明を前提に話すからです。検証されるのではなく、引き継がれていきます。三人目の時点では、もう「そういうことになっている事実」です。

説明が固まるまでの四つの段階

  • 1
    最初の一言
    誰かが推測で口にします。この時点では、本人も断定しているつもりはありません
    ここが残っていることがあります
  • 2
    文書に入る
    報告書の初版、共有メール、議事録。ここで推測が「事実の記載」に変わります。最も重要な地点です
    原本を保全する対象がここです
  • 3
    前提になる
    以後の会議は、その記載を前提に進みます。もう誰も検証しません
    この段階で反論すると孤立します
  • 4
    評価と処分に反映される
    評価、配置、始末書、懲戒。ここまで来ると、制度の話になります
    法律の制限がかかる領域です

ご相談をいただくのは、三段階目か四段階目です。そして皆さん、三段階目で反論して、うまくいかなかった経験をお持ちです。理由は単純で、反論すべき相手が三段階目にはいないからです。戻るべきは二段階目、文書に入った地点です。

説明が変わった地点を、どう遡るか

日付順に並べられた書類とペン
探すのは犯人ではなく、記述が変わった一点です。

やることは、記録を時系列に並べるだけです。ただし、並べる順番があります。

  1. トラブルが起きた日を起点に置く
    その日を基準に、前後の記録を集めます。この時点では、誰が悪いかを考えないでください。考えると、都合のいい記録だけを拾ってしまいます。
  2. 自分が受け取ったメール・チャットを、日付順に並べる
    自分宛てのもの、自分が入っているスレッド。ここは自分の記録なので、問題なく保存できます。転送ではなく、原本のまま残してください。
  3. 「自分の名前が初めて出てきた記録」を探す
    ここが探すべき一点です。それ以前の記録では、別の説明になっているか、原因が特定されていないはずです。その差が、遡れる限界であり、必要な材料でもあります。
  4. その記録を書いた人と、そのときの状況をメモする
    誰が、いつ、どういう場で書いたか。断定はしないでください。「この人が犯人だ」ではなく「この記録から表現が変わっている」という事実だけを書きます。

多くの場合、悪意ではありません。最初に推測で口にした人は、それが独り歩きすることを想定していません。ですから、目的を「犯人捜し」に置くと失敗します。目的は、「その説明には根拠がなかった」と示せる一点を見つけることです。それが示せれば、誰が言ったかは重要でなくなります。

やってはいけない三つ

この状況で、こちらの立場を悪くしてしまう行動が三つあります。いずれも、ご相談の中でよくうかがうものです。

その行動を取ると、何が起きるか

  1. 会社の資料を持ち出して証拠にする

    起きること就業規則違反や、営業秘密に関する問題になり得ます。本題であるはずの濡れ衣が、持ち出しの話にすり替わります
    代わりに自分が受け取ったメールや自分の作業記録に限定します。これだけでも時系列は十分に作れます
  2. 書いた人を問い詰める

    起きることそこから先の記録が「対立している二人の言い分」に変わります。周囲は関わらなくなり、情報が入らなくなります
    代わりに記録の保全を先に終えます。話すのは、材料がそろってからです
  3. 全体に向けて否定する

    起きること説明の場を与えられていない段階で否定すると、「必死になっている」という印象だけが残ります
    代わりに必要な相手に、一度だけ、記録を添えて伝えます。繰り返すほど弱くなります

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処分の話になったら|会社の側にも制限があります

始末書、減給、降格、解雇。ここまで進んだ場合は、会社の側にも法律上の制限がかかります。条文を確認したうえで書きます。

条文定めていること
労働契約法第15条懲戒が、その行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、権利の濫用として無効とする
同第16条解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、権利の濫用として無効とする
労働基準法第89条第9号制裁の定めをする場合は、その種類及び程度に関する事項を就業規則に記載しなければならない
同第91条減給の制裁は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない

とくに第91条は、金額で確認できる数少ない条文です。減給の話が出たら、就業規則に制裁の種類と程度が書かれているか、そして金額が上限を超えていないかを確認してください。上限を超えていれば、その一点だけで話が変わります。

「客観的に合理的な理由」という言葉が、この場面では効きます。濡れ衣の場合、会社が示す理由は、たどっていくと最初の推測に行き着くことが少なくありません。だからこそ、二段階目(文書に入った地点)の記録が重要になります。
ただし、個別の処分が有効か無効かの判断は、弁護士と裁判所の領域です。当社が判定することはできません。処分の話が出た段階で、各都道府県労働局と各労働基準監督署内にある総合労働相談コーナー(予約不要・無料)か、弁護士にご相談ください。

相談無料

否定する機会がないまま進んでいる方へ

探すのは犯人ではなく、説明が変わった一点です。何を残せばいいかを一緒に整理します。

新宿支店では、調査にならないご相談もお受けしています。

職場での責任の付け替えについて相談を受ける新宿支店の相談員

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社外に出てしまっている場合

ここから先が、当社にご相談をいただく領域です。

社内で止まっているうちは、会社の窓口と弁護士の話です。ところが、この種の説明は社外に出ることがあります。取引先、同業、業界団体、前の職場。とくに業界が狭い場合、退職した後になって影響が出ます。

社外に出た話は、会社に言っても止まりません。会社は、社外で誰が何を言っているかを把握していないからです。そして本人にも伝わりません。転職活動で説明のつかない断られ方をして、初めて気づくことがあります。

知りたいこと確認できるか
社内で誰が最初に書いたか当社では確認できません(社内調査の代行はお受けしません)
取引先や同業の場で、何が出ているか確認できます
自分の名前で、ネット上に何が出ているか確認できます
どの範囲まで届いているか確認できます
事実と違う内容で、事業や取引に実害が出ているか確認できます

内容が事実と異なり、それによって信用や業務に実害が出ている場合は、別の枠で考える余地があります。刑法第233条は「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者」を処罰の対象としています。該当するかどうかの判断は弁護士の領域ですが、判断の材料になる事実は確かめられます。

当社が確かめられること、確かめられないこと

窓辺の机に置かれた無地のファイル
社内で起きていることと、社外で確かめられることは別です。

この件で、当社が確かめられること

  • 確定できます
    取引先や同業の場で、どのような話が出ているか。ご自身の氏名について公開されている範囲に何が出ているか。事業や取引への影響
  • うかがわせる事実まで
    情報が社外へ出た経路。関係者のつながり。広がりの範囲。断定はせず、確認できた事実をそのままご報告します
  • 取得できません
    社内のメール・チャット・報告書・議事録。人事記録。他人の端末やアカウントの中身
  • お受けしません
    社内調査の代行。処分が有効かどうかの判定。勤務先や関係者への警告・交渉。ご本人や関係者の出身地・本籍・家柄を調べること

四段目の最後は、法律の定めでもあります。探偵業の業務の適正化に関する法律第8条第2項は、調査結果が違法な差別的取扱いのために用いられることを知ったときは、業務を行ってはならないと定めています。

自分の名前で何が出てくるかを確認したい場合は一般調査項目のエゴサーチ代行調査を、会社側として社内の事実確認を進めたい場合は法人向け調査項目をご覧ください。誰がやっているか分からない嫌がらせそのものを確かめたい場合は嫌がらせ調査をご覧ください。

職場トラブルの事実確認を担当する新宿支店の調査員

担当相談員
新宿支店

この種のご相談で、最初にお聞きするのは「自分の名前が初めて文書に出てきたのは、いつですか」です。ほとんどの方が、即答できません。怒りや悔しさのほうが先に来ていて、記録を並べる段階まで進んでいないことが多いです。

並べてみると、意外と早い段階で見つかります。そして、その記録の前後で書き方が明らかに変わっていることが多いです。「原因は調査中」が「◯◯さんの確認漏れ」に変わる、その一点です。ここが見つかれば、話す相手も、話す内容も決まります。まずは日付を並べてみてください。

よくあるご質問

Q. 否定する機会がないまま話が進んでいます。

A. この段階で全体に向けて否定すると、印象だけが悪くなります。先に記録を時系列に並べて、「自分の名前が初めて出てきた文書」を特定してください。話すのはその後です。

Q. 会社のメールを保存しておいてもいいですか。

A. 自分が受け取ったもの、自分が入っているスレッドに限ってください。他人宛ての資料や、社内サーバーからの持ち出しは、就業規則違反や営業秘密の問題になり得ます。判断がつかないものは持ち出さず、日付と件名のメモだけ残してください。

Q. 始末書を書くように言われました。

A. 内容に事実と違う点がある場合、その部分について自分の認識を書き添えることはできます。署名の可否を含めて、提出前に総合労働相談コーナー(予約不要・無料)か弁護士にご相談ください。一度提出したものは、あとから覆すのが難しくなります。

Q. 減給されそうです。上限はありますか。

A. 労働基準法第91条が、1回の額は平均賃金の1日分の半額まで、総額は一賃金支払期の賃金総額の10分の1までと定めています。またそもそも、制裁の種類と程度が就業規則に記載されている必要があります(同法第89条第9号)。金額と就業規則の両方を確認してください。

Q. 会社を訴えられますか。

A. 懲戒や解雇については、労働契約法第15条・第16条が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は無効」と定めています。ただし個別の判断は弁護士と裁判所の領域です。当社ができるのは、判断の材料となる事実の確認までです。

Q. 取引先にまで話が伝わっている気がします。

A. そこは当社が確認できる領域です。社外で何が出ているか、どの範囲まで届いているかを確かめられます。実害が出ている場合は、信用毀損・業務妨害の枠で弁護士にご相談いただく材料にもなります。

Q. もう辞めるつもりです。それでも何かする意味はありますか。

A. あります。在職中にしか取れない記録があり、退職後は一切触れられなくなります。また、社外に出た話は退職後も残り、転職先にまで影響することがあります。使うかどうかは、あとで決められます。

Q. 費用はどのくらいかかりますか。

A. 確認する範囲と日数によって変わるため、ご相談のうえで個別にお見積りします。着手前に金額と範囲を書面でご説明します。ご相談自体は無料です。

相談無料

社外にまで伝わっていないか、確かめておきませんか

社外に出た話は、会社に言っても止まりません。何がどこまで届いているかは確認できます。

辞める前でも、辞めた後でもご相談いただけます。匿名でのご相談も承っています。

社外に出た情報の確認について相談を受ける新宿支店の相談員

担当相談員が状況をお聞きします

匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応

ファミリー調査事務所 新宿支店|東京都公安委員会 探偵業届出証明書 第30140007号
当社は探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく届出を行い、同法の定めに従って業務を行っています。ご依頼の前に、重要事項をご説明し、書面を取り交わします。

※ 本記事に引用した条文は、e-Gov法令検索で2026年9月時点に施行されている各法律により確認したものです。個別の処分の有効性や、各条への該当性の判断は、労働局・弁護士・裁判所の領域です。

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