近隣トラブル|騒音
上の階の足音が、毎晩続いている。管理会社に言っても止まらない。警察を呼んでも、そのときだけ静かになって、また始まる。そして「同じことをやり返したらどうなるか」と考え始める。新宿支店には、この段階でのご相談が届きます。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。仕返しをした瞬間に、あなたは被害者ではなくなります。これは道徳の話ではなく、その後の手続きが全部不利になるという、実務の話です。
そのうえで、やめさせる方法は実際に存在します。4つあります。このページでは、その4つがそれぞれどういう条件で効くのか、仕返しがなぜ成立しないのか、そして「泣き寝入りしない」ために何から始めるのかを、順に書きます。
このページで分かること
- 騒音をやめさせる4つの方法と、それぞれが効く条件
- 仕返し・倍返しが成立しない3つの理由
- スピーカー・天井を叩く・張り紙が、何にあたりうるか
- 上の階の音が、上の階から出ているとは限らない理由
- わざとやっているかどうかの見分け方
- 泣き寝入りしないための、順番と費用
やめさせる方法は、4つしかありません
検索するといろいろ出てきますが、整理すると4つです。そして4つとも、効く条件が決まっています。
4つの方法と、効く条件
- 第一|自分で直接伝える
- 相手に自覚がない場合にだけ効きます。生活音が構造を伝わっているだけ、というケースは実際にあります。ただし一度トラブルになっている相手には使えません。顔を合わせた時点で、話が感情の問題に変わります
- 第二|管理会社・大家に動いてもらう
- 賃貸でも分譲でも、まずここです。効くのは「いつ・どのくらい・何回」が示せているときだけです。「うるさいので何とかしてください」では、注意文を掲示して終わります。実際、ここで止まっている方がいちばん多いです
- 第三|警察に通報する
- その場を止める力はあります。ただし、継続させる力はありません。警察官が帰れば元に戻ります。何が起きたかの記録が残る、という意味では価値があります
- 第四|法的な手続きに乗せる
- 差止めや損害賠償を求める方法です。ここに進むには、受忍限度を超えていると示せる記録が要ります。記録のない状態では、弁護士も受けにくい分野です
気づかれたと思いますが、第二から第四まで、全部「記録」が前提になっています。そして第一も、相手に自覚がない場合しか効きません。
つまり、いま効く手が一つもないように見えるとしたら、それは記録がないからです。相手が悪質だからでも、こちらが我慢強くないからでもありません。
仕返しが成立しない、3つの理由
「スピーカーを天井に向ける」「同じ時間に同じ音を返す」「倍の音で返す」。実際に検索されている方法です。ここは正面から書きます。
仕返しをした瞬間に起きること
- 第一|被害者ではなくなります音を出した時点で、こちらも騒音の発生源になります。管理会社から見れば「どちらもうるさい部屋」です。それまで積み上げた相談履歴が、ここで意味を失います
- 第二|相手が記録していることがあります相手が先に始めたとしても、相手が持っているのは「あなたが音を出している録音」です。先後関係は、記録がなければ証明できません。順番を証明するのは、始めた側ではなく、主張する側です
- 第三|こちらが訴えられる側になりえます民事では差止めや賠償を求められる立場に、刑事では別の話になります。音を出し続けて傷害罪が確定した事件が、実際にあります。大音量を隣家に向けて流し続けたケースで、最高裁まで争われ、実刑になっています
この3つ目は、驚かれる方が多いところです。音は、法律上「暴行」や「傷害」になりえます。殴ったわけではないから大丈夫、という理解は通りません。
「相手が先にやった」は、こちらを守りません。正当防衛のような考え方は、ここでは働きにくいです。目の前で殴られて反射的に押し返したのとは違い、騒音の仕返しは「別の日に、意図して、自分で始めた行為」として扱われます。腹が立っているときほど、ここを冷静に見てください。
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具体的に、よく検索されている手段を並べます。どれも、やめてください。理由を示します。
やってはいけない4つ
- スピーカーを天井に向ける・大音量で音を流す軽犯罪法の静穏妨害にあたりうるほか、継続すれば傷害として扱われた例があります。この手段がいちばん危険です
- 天井や壁を叩く・棒で突く物理的な損傷が出れば器物損壊の問題になります。損傷がなくても、相手が記録すれば「嫌がらせの応酬」として扱われます
- 玄関・掲示板に張り紙をする部屋番号や名前を書けば、名誉毀損や侮辱の問題になりえます。管理組合の掲示物を勝手に出すこと自体が規約違反になる場合もあります
- 相手の部屋へ押しかける・インターホンを鳴らし続ける住居侵入や迷惑防止条例の問題になります。感情が高ぶった状態での訪問は、こちらが通報される側になる典型です
「泣き寝入りしろということですか」と言われることがあります。違います。仕返しが効かないのは、それが我慢の問題ではなく、手段として弱いからです。
仕返しをしても、音は止まりません。相手は逆上するか、こちらを通報します。一方で、記録を揃えて管理会社と行政に持って行った方は、止まっています。どちらが強い手かという話です。
その音、本当に上の階からですか
ここは意外に思われるところです。「上の階がうるさい」と確信して相談に来られた方の中に、音源が上ではなかったケースがあります。
音がずれて聞こえる理由
- 構造を伝わる音は、方向が分かりません床や壁、配管、鉄筋を伝わる音は、建物のあちこちから出てきます。斜め上、二つ上の階、隣、下の階。実際にはどこもありえます
- 排水音・設備音は時間が決まっています給排水管、エレベーター、給湯器、換気扇。毎日ほぼ同じ時刻に鳴るなら、人ではなく設備を先に疑ってください
- 外部の音が反射して入ることがあります幹線道路、工事、店舗の室外機。窓を閉めた状態と開けた状態で聞こえ方を比べると、分かることがあります
これを確認しないまま上の階に話をしてしまうと、関係のない相手とトラブルになり、本当の音源は残ります。最悪の結果です。
新宿は、木造アパートから築浅の高層マンションまで住まいの幅が広く、幹線道路と繁華街が近い地域です。音源の切り分けが必要になる場面が、他の地域より多いと感じています。
わざとかどうかを、どう見分けるか
「生活音」と「嫌がらせ」は、やっていることが同じでも、扱いが変わります。そして見分ける材料は、音の大きさではなく、規則性です。
故意を疑う4つのサイン
こちらの在宅と連動していますか
連動あり帰宅して数分後に始まる、外出すると止む。これは生活音では説明がつきません。こちらの行動を把握していることになります
こちらが音を出した直後に返ってきますか
即応ありシャワー、掃除機、テレビ。こちらの音の直後に同種の音が返るなら、反応しています
時間帯が極端に偏っていますか
深夜に集中深夜1時〜4時に限って続く音は、生活音としては不自然です。記録が取りやすい時間帯でもあります
苦情を伝えた後に強まりましたか
増悪あり管理会社から注意が入った翌日から激しくなる。これは意思表示です。この段階は、当事者同士の話し合いでは戻りません
4つのうち2つ以上当てはまるなら、生活音の相談ではなく、嫌がらせの相談として進めたほうが早いです。対応する窓口も、残すべき記録も変わります。
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「騒音 泣き寝入り」という語がよく検索されています。諦めた方が多いということです。ただ、諦めた方の多くは、順番を一つ飛ばしています。
- 1.記録を取る(今日から・無料)
日時、長さ、音の種類、そのとき自分が何をしていたか。これを紙かアプリに毎回書きます。録音より先に、まずこの一覧です。録音は音の大きさを示せますが、「何回あったか」は一覧でしか示せません。 - 2.管理会社・大家に、記録を添えて出す
口頭ではなく、書面かメールで。これで「相談した事実」が残ります。動かなかった場合、その記録が次の段階で効きます。 - 3.自治体の環境担当・公害苦情の窓口に相談する
区市町村には騒音の苦情窓口があります。都道府県には公害審査会もあります。無料で、行政の記録に残ります。ここを飛ばして弁護士に行く方が多いのですが、順番としてはここが先です。 - 4.足りない部分を調査で埋める
音源が分からない、故意かどうか示せない、相手の生活実態が分からない。この3つが残ったときに、当社の出番になります。 - 5.弁護士に渡す
1から4までの記録を持って行きます。差止め、損害賠償、調停。材料がある状態で相談すると、受けてもらえる可能性が上がります。
裁判費用を気にされる方が多いので触れておきます。訴額が60万円以下なら少額訴訟という手続きがあり、申立て自体の費用は数千円程度です。ただし弁護士に依頼すればその費用は別にかかりますし、調停であればもっと低く収まることもあります。金額の話より先に、材料があるかどうかで結果が決まります。
当社ができること・できないこと
役割の分かれ目
- 当社が行うこと音の発生時間帯と相手の在宅状況を突き合わせる確認、相手方の生活実態の確認、嫌がらせとしての規則性の整理、管理会社・行政・弁護士へ渡せる形への書面化
- 当社が行わないこと相手への警告・交渉。部屋への立ち入り。相手の住戸内での録音。「必ず止めます」という約束
- 弁護士の領域差止請求、損害賠償請求、調停や訴訟の代理、相手方との交渉
該当する調査区分と費用の目安
- 行動調査 3日間約100,000円〜300,000円。音の時間帯に相手が在宅しているかを確認する場合です
- 行動調査 7日間約200,000円〜700,000円。規則性を示すために日数が必要な場合です
- 個人信用調査約30,000円〜200,000円。相手方の実態や所属を確認する必要がある場合です
これは目安です。正確な費用は、ご相談内容を伺ったうえで、着手前にお見積りとしてお出しします。記録が揃っているほど、必要な日数は短くなります。
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いまある記録を見て、何が足りないか、どこに持って行けばよいかをお伝えします。
調査が必要ないと判断した場合や、行政の窓口で足りる場合も、そうご案内します。

匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応
よくあるご質問
A. 来ます。ただしできるのは、その場で静かにするよう伝えることまでです。強制的に止めさせたり、立ち入ったりはしません。警察が帰れば再開することがほとんどです。それでも、通報した事実と日時が記録に残るという価値はあります。繰り返す場合は、毎回通報して記録を積むという使い方になります。
A. 直接黙らせる手段は、残念ながらありません。管理会社から注意してもらう、行政の窓口から指導が入る、法的手続きで差止めを求める。この3つのどれかを通すことになります。そしてどれも、記録があるかどうかで動き方が変わります。「黙らせる」の最短ルートは、今日から記録を取ることです。
A. 民事不介入という考え方があり、住民同士のトラブルには立ち入らないのが原則だからです。ただし、犯罪にあたると判断できる材料があれば別です。器物損壊、傷害、脅迫、ストーカー規制法。「うるさい」だけでは判断できず、「何が、いつ、何回あったか」が示されて初めて動けるようになります。動かないのは記録の問題であることが多いです。
A. 手続きによります。訴額60万円以下であれば少額訴訟が使え、申立ての費用自体は数千円程度です。調停であればさらに低く済みます。弁護士に依頼する場合はその費用が別にかかります。ただ、費用より先に問題になるのは「受忍限度を超えていると示せる記録があるか」です。そこがないと、金額にかかわらず進みません。
A. ありえます。相手が記録していれば、こちらが加害者として扱われます。先に始めたのが相手だとしても、それを証明するのはこちらです。音を出し続けて刑事責任を問われた事件も実際にあります。腹が立っている段階こそ、何もせず記録だけにしてください。
A. ご相談ください。構造を伝わる音は、感じる方向と実際の音源がずれることがあります。発生の時間帯、こちらの在宅との関係、設備の稼働時刻などを突き合わせて、絞り込める場合があります。ただし建物の構造によっては特定できないこともあり、その場合はそうお伝えします。
A. あったほうがよいですが、録音だけでは足りません。録音は「そのとき音がした」ことを示せますが、「毎晩続いている」ことは示せません。日時の一覧が本体で、録音はその裏づけという位置づけです。自室内での録音は問題ありませんが、相手の住戸内での録音はしないでください。
A. いいえ。「まだ調査の段階ではない」「行政の窓口で足ります」とお伝えすることもあります。その場での契約はお願いしていません。
最後に
仕返しを検索している方に、いちばんお伝えしたいのはここです。仕返しが悪いから止めてください、という話ではありません。効かないから止めてください、という話です。
音を返しても、相手は止まりません。そして次の日から、こちらは「どちらもうるさい部屋」の片方になります。それまで積み上げた相談履歴が、その一晩で意味を失います。
いちばん強い手は、地味です。日付と時刻を書き続けることです。それが管理会社を動かし、行政を動かし、最後に弁護士が使う材料になります。
今日の夜、また音がしたら、天井を見上げる代わりに、時刻をメモしてください。そこから始まります。
新宿支店|ファミリー調査事務所
騒音・近隣トラブルに関するご相談を承っています。まずは状況をお聞かせください。
匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応


相談員より
このご相談でいちばん多いのは、「もう何年も我慢している」という方です。そして記録は、ほとんど残っていません。覚えてはいるけれど、書いていない。気持ちは分かります。記録を取るという行為自体が、毎晩その音に向き合うことになるからです。ただ、記録のない3年より、記録のある2か月のほうが、確実に先へ進みます。今日からで構いません。日付と時刻だけでも書き始めてください。