ネットトラブル|誹謗中傷の犯人特定
書かれている内容が、自分の身近な人しか知らないことだった。そうなると、浮かぶ顔が1人や2人ではありません。「たぶんあの人だと思う。でも確証がない」。この状態でのご相談を、新宿支店ではお受けしています。
検索すると、出てくるのはほとんど「発信者情報開示請求の手順」です。あれは、相手がまったくの他人である前提で書かれています。どこの誰とも分からない相手を、手続きで割り出すための説明です。
心当たりがある場合は、話が変わります。そして、開示請求が使えない状況も実際にあります。このページでは、その2点を書きます。
このページで分かること
- 心当たりがある場合と、まったくの他人の場合で、何が変わるのか
- 開示請求が使えなくなる4つのケース
- 書いた人が身近にいると分かる手がかり
- 候補が複数いるときの、絞り方の手順
- やってはいけない4つのこと
- 弁護士と探偵の役割分担、費用の目安
心当たりがあるときは、進め方が変わります
誹謗中傷の相談は、大きく2つに分かれます。
2つの型
- 型A|まったくの他人見ず知らずの相手が、公開情報をもとに書いている。ここは発信者情報開示請求の領域です。弁護士に依頼して、手続きで割り出します
- 型B|心当たりがある書かれている内容を知っているのは、限られた人だけ。候補は数人まで絞れているが、誰かは分からない。手続きだけでは決まりません
型Bのほうが、実は手がかりが多く残っています。書かれた内容そのものが、手がかりだからです。
「その情報を知っている人は何人いるか」「その言い回しを使う人は誰か」「投稿された時間に動ける人は誰か」。この3つを重ねるだけで、候補はかなり絞れます。開示請求を待たずにできることです。
開示請求が使えなくなるとき
ここは、弁護士事務所の記事にあまり書かれていません。開示請求には、使えなくなる条件があります。
手続きが止まる4つのケース
- ログが消えている接続記録の保存期間は事業者ごとに決まっており、数か月で消えることがあります。投稿から時間が経つほど、たどれなくなります
- 投稿が削除されている相手が自分で消した、サイトが消した。保存していなければ、何が書かれていたかを示せません
- 海外の事業者が応じない日本の手続きに対応していないサービスがあります。応じる場合も、時間と費用が大きく変わります
- そもそも違法とまで言えない不快ではあるが、名誉毀損や侮辱に当たると言い切れない書き方。この場合、開示請求が認められないことがあります
なお、プロバイダ責任制限法は2025年4月1日から「情報流通プラットフォーム対処法」という名称に変わっています。削除申出への対応の迅速化などが定められましたが、上の4つが解消されたわけではありません。
いま、投稿が残っているなら、先に保存してください。画面の写真ではなく、URL・アカウント名・投稿日時・前後のやり取りが同じ画面に写る形で。削除されたあとでは、手続きも調査も始められません。この1点だけは、今日のうちにやっておく価値があります。
書いた人が身近にいると分かる手がかり
ご相談のとき、私たちが最初に見るのはここです。
投稿そのものに残っているもの
- 知っている情報の範囲その内容を知っている人は何人いるか。職場の数人しか知らないこと、家族しか知らないこと。ここが一番強い手がかりです
- 間違っている部分事実と微妙に違う箇所。どこで情報が止まっているかが分かります。「去年までの話」なら、去年まで接点があった人です
- 言葉の癖漢字とひらがなの使い分け、句読点の打ち方、独特の言い回し、変換ミスの傾向
- 投稿された時間帯平日の昼か、深夜か。その時間に書ける生活をしている人は誰か
- 呼び方名前の表記、あだ名、役職の呼び方。どの時期の知り合いかが出ます
- 反応する相手その投稿に反応しているアカウント。別名義でも、同じ人が混ざっていることがあります
この6つを並べると、多くの場合、候補は3人以下になります。そこから先が調査の範囲です。
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ご相談のなかで、いちばん言いにくそうにされるのがこの形です。「たぶん、友達なんです」。
名前は出ていない。でも、そこに書かれていることを知っているのは数人しかいない。そのうちの一人が、長く付き合ってきた相手だった。
友人・元親友が書いているとき、投稿に出やすい特徴
- ① 知っている人にしか分からない情報が混ざる話した場所、日付、その場にいた人数。「誰に話したか」を遡ると、候補はかなり絞れます
- ② 昔のことが出てくる最近の出来事だけでなく、何年も前の話が混ざる。関係が長い相手ほど、過去の蓄積が出ます
- ③ 投稿の時間帯が、相手の生活と合っている深夜だけ、昼休みだけ、通勤時間だけ。生活時間と重なるかを見ます
- ④ こちらの近況への反応が早い何かあった直後に投稿が増える。情報が入る経路にいる人物です
ただし、どれも「決めつける材料」にはなりません。当てはまったからその人だ、ではありません。候補を絞るための材料です。ここを混同すると、間違った相手に当たってしまいます。
候補が複数いるとき、どう絞るか
順番があります。この順でやらないと、相手に伝わります。
絞り込みの順番
- 第一|投稿を全部、時系列に並べる
- 1件ずつではなく、まとめて見ます。何件もあると、書き手の生活リズムが出てきます。この段階で候補が減ることがあります
- 第二|情報の出どころを逆算する
- 書かれている内容を、いつ・誰に話したか。ご自身の記憶をたどる作業です。ここが一番効きます
- 第三|公開されている範囲で、候補の発信を確認する
- 鍵のかかっていない投稿、プロフィール、過去の書き込み。ここまでは誰でも見られる範囲です。別名義を装って近づくことはしません
- 第四|生活実態と照らす
- 投稿の時間帯に、その人が書ける状況にあったか。ここが当社の調査範囲になります
- 第五|結果を書面にまとめる
- 確認できたこと・できなかったことを分けて記録します。弁護士へ渡す、あるいは警察へ相談するときの材料になります
第二まではご自身でできます。そこまでやってからご相談いただくと、調査範囲が絞れて費用が下がります。
この件には、時間の制約があります
ゆっくり考えたい気持ちは分かります。ただ、この分野は待つと選択肢が減ります。期限が4つあります。
効いてくる4つの期限
- 第一|接続記録が消えるまで
- 事業者によりますが、数か月で消えることがあります。法律上の保存義務があるわけではないため、長く残る保証はありません。開示請求を考えるなら、ここが一番短い期限です
- 第二|投稿が消されるまで
- 相手が消せば、それで終わりです。期限というより、いつ来るか分からない締め切りです。だから保存を最優先にしてください
- 第三|告訴できる期間(6か月)
- 名誉毀損罪と侮辱罪は親告罪です。犯人が誰かを知った日から6か月を過ぎると、告訴ができなくなります。相手が分かってから動き出すのでは、間に合わないことがあります
- 第四|請求できる期間(3年)
- 損害賠償を求める場合、損害と相手を知った時から3年が目安になります。刑事の公訴時効も、名誉毀損罪・侮辱罪ともに3年です
第三の6か月が、見落とされがちです。「相手が分かったから、落ち着いて考えよう」としているうちに過ぎます。刑事で対応する可能性が少しでもあるなら、相手の見当がついた時点で弁護士に相談してください。
逆に言えば、急ぐべきは「保存」と「相談」までで、依頼そのものを急ぐ必要はありません。その2つさえ済んでいれば、どうするかはゆっくり決められます。
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先に、これはやらないでください
- 本人に直接聞く・問い詰める「あなたでしょう」と聞いた時点で、投稿は消され、アカウントは変えられます。証拠がなくなってから相談に来られる方が、実際にいます
- 周囲に「誰が書いたと思う?」と聞いて回る必ず本人の耳に入ります。そして「探られている」と周囲に広がるのは、ご自身にとっても不利です
- 投稿に反応する・言い返す反応は書き手の目的のひとつです。やり取りが残ると、こちらの発言も問題にされることがあります
- 別人を装って接触する当社では行いませんし、ご自身でも行わないでください。後で事実を主張する場面で、そのやり方自体が不利に働きます
弁護士と探偵、どちらに何を頼むのか
ここを曖昧にしている業者があるので、はっきり書きます。
役割の分かれ目
- 弁護士の仕事発信者情報開示請求、削除請求、損害賠償の請求、刑事告訴の代理。相手との交渉も弁護士の業務です
- 当社の仕事候補の絞り込み、投稿内容の分析と整理、公開情報の範囲での確認、生活実態の確認、弁護士や警察へ渡せる形への書面化
- 当社が行わないこと開示請求や削除の代理。相手への連絡・警告。アカウントや端末への不正なアクセス。身分を偽った接触。「必ず特定できます」という約束
当社は、特定そのものを請け負う会社ではありません。確認できたことを事実として記録し、その先の手続きは弁護士へ渡す。そこまでが範囲です。
そして正直に申し上げます。投稿内容に手がかりがなく、心当たりもない場合、当社にできることはほとんどありません。その場合は、最初からそうお伝えして、弁護士をご案内します。
費用と、ご相談の流れ
該当する調査区分
- 個人信用調査約30,000円〜200,000円。候補となっている人物の実態・経歴・所属を確認する調査です
- 行動調査 3日間約100,000円〜300,000円。生活実態の確認が必要な場合です
- 行動調査 7日間約200,000円〜700,000円。投稿の時間帯と行動を長く照らす必要がある場合です
これはあくまで目安です。正確な費用は、ご相談内容を確認したうえで、調査開始前にお見積りとしてご案内します。候補が絞れているほど、必要な範囲は小さくなります。
- 1.ご相談(無料)
投稿の内容と、心当たりの有無を伺います。この時点で費用は発生しません。 - 2.投稿を一緒に読む
知っている情報の範囲、言葉の癖、時間帯を見ます。ここで候補が絞れることがあります。 - 3.できること・できないことの提示
確認できる範囲、期間と費用、確認できない部分を書面でお出しします。手がかりがなければ、ここで弁護士をご案内します。 - 4.ご判断
持ち帰っていただいて構いません。その場での契約はお願いしません。 - 5.着手・報告
結果は報告書にまとめます。弁護士へ渡すことを前提とした形でもお出しできます。
相談員より
このご相談で一番多い後悔は、「本人に聞いてしまった」です。ほぼ必ず、そのあとに投稿が消えます。気持ちは分かります。顔が浮かんでいる相手に、確かめたくなる。ただ、聞いた瞬間に、こちらの手札がなくなります。腹が立っている段階こそ、何もせずに保存だけしてください。順番を守った方のほうが、結果的に早く終わっています。
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投稿を一緒に読んで、どこまで絞れるかを見ます。手がかりがなければ、そうお伝えします。
調査が必要ないと判断した場合や、弁護士へ直接行かれたほうがよい場合も、そうご案内します。

匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応
確かめた後に、関係をどうするか
ここを先に考えておいたほうがいいです。分かってしまった後のほうが、長いからです。
分かった後の選択肢
- 何も言わず、距離を取るいちばん多い選択です。相手に言わないまま、連絡と情報の経路を断つ。穏当ですが、投稿が止まるとは限りません
- 本人に伝える記録を持ったうえでなら、話し合いになります。何も持たずに言うと、否定されて終わります
- 弁護士を通す削除、損害賠償、接触の禁止。ここからは弁護士の領域です
- 警察に相談する脅迫や名誉毀損にあたる場合です。「誰が」が分かっていると、扱いが変わります
そして、違っていた場合もそれが分かります。疑っていた相手ではなかったと分かれば、関係を壊さずに済みます。実際、そちらのほうが良い結果だったという件もあります。
よくあるご質問
A. 必ずではありません。接続記録が保存期間を過ぎて消えている、投稿が削除されている、海外の事業者が応じない、違法とまで言えないと判断される——このいずれかに当たると、手続きが進みません。だからこそ、投稿が残っているうちの保存が大事になります。
A. 可能な場合があります。ただし「この人が書いた」と断定する調査ではありません。公開情報の範囲での確認と、生活実態の確認までです。断定は、最終的に開示請求や裁判で行うことになります。そこは弁護士の領域です。
A. 手続きは厳しくなります。ただし、消される前に見た方がいる、別の場所に同じ内容が残っている、投稿者が別の媒体でも書いている——こうした形で、材料が残っていることがあります。まずご相談ください。何もないと分かった場合は、そうお伝えします。
A. 調査の過程でこちらから相手に接触することはありません。ただし、ご自身で周囲に聞いて回ると伝わります。ご相談前に、周囲へ相談するのは控えてください。
A. この分野では多く聞きます。被害届が受理されるかどうかは、犯罪に当たると判断できる材料が揃っているかで変わります。投稿が整理されていない、何件あるか分からないという状態では、警察も判断できません。時系列にまとめた書面があると、相談の進み方が変わることがあります。
A. 個人信用調査で約30,000円〜200,000円、行動調査3日間で約100,000円〜300,000円が目安です。候補が絞れているほど、必要な範囲は小さくなります。ご相談の段階で範囲を決めてから、具体的な金額をお出しします。
A. 投稿が残っていて、相手がまったくの他人なら、弁護士が先です。開示請求には期限があるためです。心当たりがあって、候補を絞る段階なら、当社からでも構いません。ご相談の中でどちらが先かもお伝えします。
A. いいえ。「調査は必要ない」「当社ではお受けできない」とお伝えすることもあります。その場での契約はお願いしていません。
最後に
検索して出てくる記事の多くは、開示請求の説明で終わっています。手順は正しいのですが、「候補が3人いる」という状態の人には、そのまま当てはまりません。
心当たりがあるということは、投稿の中に、その人しか知らないことが書かれているということです。それ自体が手がかりです。手続きの前に、読めるものがあります。
そして繰り返しになりますが、本人に聞かないでください。いま一番価値があるのは、投稿が残っていることです。
新宿支店|ファミリー調査事務所
ネットの誹謗中傷・犯人の絞り込みに関するご相談を承っています。まずは状況をお聞かせください。
匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応


相談員より
友人を疑っておられる方の多くが、「違っていてほしい」と思いながらご相談に来られます。怒りよりも先に、その気持ちがある。だからこそ、こちらは決めつけません。確かめるのは「誰が書いたか」であって、「あの人が悪い」を証明することではありません。