隣人の嫌がらせ|調査事例
10か月続いた嫌がらせで、3日間の張り込みでも犯人を確認できなかった件です。それでも被害は止まりました。この記事は「特定できなかった事例」として書いています。
東京都新宿区・落合エリア/60代女性/築35年の戸建て・ひとり暮らし
この事例の要点
- 被害は2025年秋から10か月。生ゴミ、植木、落書き、郵便物
- 疑っていた相手は3軒。絞りきれていなかった
- 警察に2回相談 →「パトロールを増やします」で止まっていた
- 調査は深夜23時〜翌6時の張り込みを3日間
- 該当する行為は確認できなかった
- 代わりに門扉の前が街路灯の影で完全な死角だと分かった
- 費用は約230,000円(行動調査3日間・深夜帯)。出なくても費用はかかります
- センサーライト・施錠式の郵便受け・カメラの設置で、3か月間、被害ゼロ
先に書いておきます。この件では、誰がやっていたのか最後まで分かりませんでした。調査には出ないことがあります。それでも載せているのは、「出なかったときに何が残るか」を知ってから頼んでいただきたいからです。
ご相談に至るまでの経緯
始まりは2025年の秋でした。ご相談をいただいたのは、その10か月後です。
起きたことの時系列
- 2025年 秋|玄関前
- 生ゴミが置かれていた。月に1〜2回。「カラスかもしれない」と思っていた
- 冬|庭
- 植木が折られていた。風ではない折れ方だった
- 春|門扉
- 落書き。水性だったので消えた
- 6月|郵便受け
- 中身が抜かれていた。届くはずの封書が届かなかった
- 8月|玄関前
- 再び生ゴミ。ここでご相談をいただきました
ご相談のきっかけは、6月の郵便物でした。「届くはずのものが届かないのは、実害だと思いました」とおっしゃっていました。
生ゴミも植木も落書きも、片付ければ終わります。でも郵便物は、中身によっては取り返しがつきません。
相手が「3軒」のまま絞れなかった
この件が難しかったのは、心当たりがないのではなく、多すぎたことです。
数年前、ゴミ出しの曜日のことで近隣の複数の家と言い合いになっています。そのときに関わった家が3軒ありました。
ご相談の時点で分かっていたこと
- 候補3軒。どれも数年前のゴミ出しの件で関わりがある。それ以降の直接のやり取りはない
- 時間帯被害の発見はすべて朝。前の晩から明け方のあいだに行われている
- お持ちだった材料写真4枚と、手書きのメモ(日付入り・途中から付けはじめたもの)
- ほかの相談先町会、警察に2回 →「パトロールを増やします」
3軒のうち1軒を名指しで疑うのは、できません。間違っていた場合、こちらが先に相手を傷つけた側になります。近所づきあいはその後も続きます。だから「誰か」を確かめる必要がありました。
ご依頼いただいた調査
発見がすべて朝だったので、時間帯は深夜から明け方に設定しました。
調査の内容
- 調査区分行動調査(張り込み)
- 日数・時間帯3日間/23時〜翌6時
- 調査員2名
- 範囲ご自宅の前面道路、門扉周辺
- 着手前にお伝えしたこと「3日間で出ないことがあります」と明確にご説明しました。その場合も費用はかかります
実際にかかった調査費用
約230,000円でした。
金額と、その理由
- 該当する区分行動調査(3日間)。公表料金表では約100,000円〜300,000円
- この件の金額約230,000円。公表料金表の範囲内で、上の方です
- 上の方になった理由23時〜翌6時という深夜帯で、3日間だったためです
- 結果が出なくても実施した調査の費用はかかります。着手前に、その旨を必ずご説明しています
ここは曖昧にしません。成果報酬ではありませんので、確認できなかった場合も費用はかかります。そのうえで依頼するかどうかを決めていただきたいので、着手前に「出ないこともある」と申し上げています。「必ず特定します」と言う業者には、根拠を聞いてください。
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3日間のうち、該当する行為は一度も確認できませんでした。
1日目も、2日目も、3日目も。生ゴミを置く人物も、門扉に近づく人物も確認されていません。
ただ、3夜その場にいたからこそ分かったことが3つありました。
代わりに分かったこと
- ① 前面道路の人通り深夜に通る人が想定よりはるかに多い。この道が近道として通り抜けの経路になっていました。つまり近隣の3軒以外の人物の可能性も残ります
- ② 門扉の前が完全な死角街路灯の位置の関係で、門扉の前だけが影になっていました。道路からも、隣家からも見えません。ここが被害の集中している場所でした
- ③ 郵便受けの位置道路から手を入れられる位置にありました。敷地に入らなくても中身に触れられる構造です
この3点を記録して、報告書にしました。「誰が」は書けませんでしたが、「なぜここで起きるのか」は書けました。
その後|止まった
報告書をもとに、ご本人が3つの対策を取られました。
- 1.門扉前にセンサーライト
死角になっていた場所を、人が近づくと照らすようにしました。場所が特定できていたので、1か所で足りました。 - 2.郵便受けを施錠式に交換
道路から手を入れられる構造だったので、そこを塞ぎました。 - 3.道路側に防犯カメラを1台
ダミーではなく、実際に録画するものを設置。門扉前の死角をカバーする角度にしました。
あわせて、報告書を持って警察に再度相談しています。「パトロールを増やします」で終わっていた前回と違い、死角の位置と通り抜けの経路を具体的に共有できました。
結果
- 被害設置後、3か月間ゼロ。10か月続いていたものが止まりました
- 犯人最後まで分かっていません。3軒のうちの誰かだったのか、通りすがりだったのかも不明です
- ご本人の状態「朝、玄関を開けるのが怖い」がなくなった、とご連絡をいただいています
「出なかった」ことに、意味はあるのか
正直に申し上げると、相手を特定できていれば、もっと確実でした。管理会社も管理組合もない戸建てなので、特定できていれば警察への被害届に直結します。
それでも、この件で残ったものを3つ挙げます。
特定できなくても残ったもの
- ① 「3夜、誰も来なかった」という事実これも材料です。毎晩ではない=頻度が高くないと分かります。被害が月1〜2回だったことと整合します
- ② 死角の位置これがいちばん効きました。どこに何を付ければいいかが決まったので、むやみにカメラを増やさずに済んでいます
- ③ 警察に出せる形の記録「パトロールを増やします」で終わっていた相談が、具体的な場所の共有に変わりました
相談員より
3日間で出ないことはあります。この件はそうでした。ただ「特定できませんでした」とだけ申し上げて終わる調査にはしません。3夜そこにいた以上、見えたものは必ずあります。この件では、それが死角でした。10か月続いていたものが、そこで止まっています。
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この件から言えることを、3つだけ。
- 1.被害の「発見時刻」を書く
何が起きたかより、いつ気づいたかを書いてください。発見が朝に集中しているなら、行為は夜です。これだけで張り込む時間帯が決まります。 - 2.自分の家の「見えない場所」を探す
夜に一度、外に出て自宅を見てください。街路灯の影で暗くなっている場所が、たいてい被害の場所です。この件はそうでした。 - 3.郵便受けの構造を見る
道路から手が入る位置にありませんか。敷地に入らずに触れる構造だと、その一点だけ狙われます。施錠式への交換は、調査より安く済みます。
3軒まで絞れているなら、まだ名指ししないでください。違っていた場合、関係が修復できなくなります。この方も最後まで、どの家にも直接は言っていません。それが正しかったと思っています。
証拠の集め方は「近所の嫌がらせで有効な証拠とは?安全な集め方と記録方法」、相談先の順番は「嫌がらせはどこに相談すればいいのか|警察・弁護士・管理会社・探偵の役割分担」に書いています。相手を絞り込む考え方は「嫌がらせの犯人を探したい|手口別に、何が手がかりとして残るか」が近いです。
「出なかったらどうなるんですか」
その質問に、正直にお答えします。出ないことはあります。そのとき何が残るのかも、着手の前にご説明します。
ご自身で対策したほうが早いと判断した場合は、そうお伝えします。

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よくあるご質問
A. はい。実施した調査の費用はかかります。成果報酬ではありません。だからこそ、着手の前に「出ないことがあります」と明確にお伝えしています。そのうえで依頼するかどうかを決めていただく形にしています。
A. 可能性はあります。ただ、被害が月1〜2回の頻度だったので、確率を上げるには1週間以上が必要でした。その場合の金額もお伝えしたうえで、ご本人が「まず3日」と判断されています。結果として、3日間で得られた情報で対策が決まりました。
A. それも一つの選択です。ただ、どこに向けるかが分からないまま付けると、肝心の場所が映りません。この件では調査で死角が分かったので、1台で足りました。ご相談の段階で「まずカメラを」とお伝えすることも実際にあります。
A. そう言い切れません。調査で分かったのは、前面道路が通り抜けの経路になっていて、深夜の人通りが想定より多いことでした。近隣の方とは限らない可能性が出てきた、というのがこの調査の結論です。
A. 間に合います。この方は10か月後でした。ただ、被害のたびに写真を撮っておられたら、もっと早く手が打てたとは思います。いま撮っていなくても、今日から始めてください。
A. できます。戸建ての場合はご自宅の敷地と前面道路が対象になるので、マンションのような管理組合の承諾は不要です。そのぶん着手は早くなります。この件は相談から5日で開始しています。
最後に
調査を頼むとき、いちばん不安なのは「お金を払って、何も出なかったらどうしよう」だと思います。
その不安は、正しいです。実際に、この件は出ませんでした。
それでも10か月続いていた被害は止まっています。犯人が分からなくても、止める方法が見つかることはあります。
「必ず特定します」とは申し上げません。そのかわり、出なかったときに何が残るかを、着手の前にお話しします。そこまで聞いたうえで決めていただければと思います。
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匿名でのご相談も可能です。その場での契約はお願いしていません。
匿名でのご相談も可能です/新宿エリア対応

相談員より
10か月です。そのあいだ、この方はひとりで住んでおられました。「朝、玄関を開けるのが怖い」とおっしゃっていたのが、ずっと残っています。何かあったかどうかを、毎朝確かめる生活です。被害の一つひとつは小さくても、そこがいちばんこたえます。