ストーカー|調査事例
退職した元同僚が、客として店に来るようになった件です。店長に相談しても「客として来ている以上、断れない」。報告書を警察と勤務先の両方に出したことで、店として来店をお断りする判断ができました。
東京都新宿区・落合エリア/30代前半女性/マンション/販売職(新宿三丁目の店舗)
この事例の要点
- 相手は元同僚(40代男性)。1年前に退職。在職中から好意を示されていたが交際はしていない
- 客として来店するようになった(月2〜3回)
- シフトが変わった日に限って来店しない → シフトを把握していると分かった
- 店長に相談 →「客として来ている以上、断れない」
- 調査は行動調査3日間・20時〜24時・調査員2名
- 3日とも退勤の約10分前から店舗の向かいのビル前で待機
- 費用は約210,000円(深夜帯にかかるため公表料金表の上の方)
- 報告書を警察と本社の両方へ → 来店・追従ともになくなった
ご相談に至るまでの経緯
相手は1年前に退職しています。在職中から好意を示されていましたが、交際はしていません。
起きたことの時系列
- 5月|店舗
- 客として来店。会計時に長く話し込む(月2〜3回)
- 6月|店舗
- シフトが変わった日に限って来店しなくなった。ここで「シフトを把握している」と分かった
- 7月|退勤後
- 駅までの道で後ろを歩いていた(3回)
- 8月|自宅の最寄り駅
- 降りた駅が勤務先と逆方向なのに、同じ電車にいた
- 9月|マンション
- エントランス前で立っているのを見た。ここでご相談をいただきました
ご相談のきっかけは⑤です。職場だけの問題ではなくなったからでした。
この件でいちばん重いのは②です。「シフトが変わった日に限って来ない」。つまりこちらの勤務予定を、どこかで知っている。本人に伝えたことはありません。元同僚なので、社内の誰かから入っている可能性があります。情報の入り口があるという事実そのものが、怖さの中身です。
「客だから断れない」で止まる理由
ご本人は店長に相談しておられます。本社の人事にも話が上がっていました。
返ってきたのは、「客への対応は難しい」「警察に相談しては」でした。
お店の側から見ると
- 店ができること声かけを控える、レジの担当を替える、シフトを調整する。ここまでは相手が誰でもできます
- 店ができないこと特定の客に「来ないでください」と言うこと。買い物をしに来ている以上、断る理由がありません
- 断れるようになる条件「買い物が目的ではない」と示せる事実。これがあると、店は判断できます
つまり、お店が動けなかったのは冷たいからではありません。来店を断る根拠がなかったからです。そして、その根拠は店内では作れません。店の外で何をしているかが、根拠になります。
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調査の内容
- 調査区分行動調査
- 日数・時間帯3日間/ご本人の退勤時刻に合わせて20時〜24時
- 調査員2名
- 範囲勤務先からご自宅までの経路
- 着手まで6日ご本人のシフトに合わせる必要があったためです。相手がシフトを把握している以上、こちらも同じ日に合わせないと意味がありません
実際にかかった調査費用
約210,000円でした。
金額と、その理由
- 該当する区分行動調査(3日間)。公表料金表では約100,000円〜300,000円
- この件の金額約210,000円。範囲内で、上の方です
- 上の方になった理由終了が24時で、深夜帯にかかるためです。同じ3日間でも、日中中心なら下がります
- 比較同じ3日間・2名でも、17時〜23時だった別の件は約180,000円でした。時間帯で変わります
調査の結果
3日とも、同じ動きが確認できました。
記録できたこと
- 待機3日とも、ご本人の退勤の約10分前から、店舗の向かいのビル前で待機
- 追従退勤後、同じ車両に乗車し、同じ駅で降車。ご自宅のマンション前まで約100m後方を追従したのち離脱
- 決め手退勤時刻に合わせて現れている。しかも3日とも。偶然では説明がつきません
- 形日時・位置・行動を時系列にまとめ、写真を添付。警察と勤務先の両方に出す前提で作成しました
その後|店が動けるようになった
- 1.報告書を持って警察へ
退勤時刻に合わせた待機と追従が3日続いている。反復・継続が示せました。 - 2.並行して、勤務先の本社に報告書の要旨を提出
「客として来ている」のではなく、退勤を待っていたという事実です。 - 3.店として「来店をお断りする」判断ができた
ここが変わりました。店長の気持ちの問題ではなく、根拠ができたからです。 - 4.結果
警察からの連絡後、来店・追従ともになくなりました。
報告書は、警察に出すためだけのものではありません。この件では、勤務先が動く根拠になりました。会社・学校・管理会社・管理組合。「動きたいけれど根拠がない」という相手は、警察以外にもいます。
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元同僚・元上司・取引先。仕事でつながっていた相手の場合、普通のストーカーの件とは違う点が3つあります。
仕事がらみのときに気をつけること
- ① 情報の入り口が社内にあることがあるこの件の「シフトを把握している」がそれです。誰から漏れているかまでは、この調査では分かりません。ただ、入り口があると分かるだけで対処は変わります
- ② 会社に言うと、こちらが気まずくなることがあるだから言い出せない方が多い。ですが、記録を持って出すと話が変わります。相談ではなく報告になるからです
- ③ 相手が「客」になっていると、店も会社も動けない買い物に来ているだけ、という形を取られると断れません。店の外の行動が、それを崩します
職場での嫌がらせ全般は「職場の嫌がらせを探偵に相談したい|犯人が分からない・証拠がないときにできること」、証拠がないと言われている段階なら「職場いじめで証拠がないとき|記録に変える5項目と、会社が動く条件」が近いです。
同じ状況の方が、今日からできること
- 1.来店・遭遇の日付を書く
この方は店のPOSから来店の日付だけは出せました。それでも「月2〜3回」が示せます。自分のメモでも構いません。 - 2.シフトとの関係を見る
自分が休みの日に来ているか、出勤の日だけか。ここが一致すると、意味が変わります。この件はそれで分かりました。 - 3.店長・上司とのやり取りをメールで残す
「相談したが対応できないと言われた」という経過そのものが、後で効きます。 - 4.退勤後の経路を変えてみる
変えても付いてくるかどうかで、偶然かどうかが切り分けられます。ただし、危険を感じたら無理に試さないでください。 - 5.身の危険を感じたら、調査より先に110番
当社は警察ではありません。緊急の保護はできません。
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店や会社が動けないのは、断る根拠がないからです。何があれば動けるのかを、ご相談のときに一緒に整理します。
調査が要らないと判断した場合も、そうお伝えします。

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よくあるご質問
A. 出し方を選べます。この件では「要旨」を提出しました。全文ではありません。どこまで出すかは、ご本人と決めます。社内での立場に影響しない形を優先します。
A. この調査では分かりませんでした。誰から情報が入っているかは、別の調査になります。ただ、この件は相手の来店が止まったことで、入り口のほうも問題にならなくなりました。
A. なり得ます。交際の有無は条件ではありません。警察が見ているのは、同じ相手が繰り返し継続して行っているかどうかです。この件も交際はしていません。
A. この件は3日とも出たので、3日で足りました。退勤時刻に合わせて現れる相手だったので、こちらも予測しやすかったためです。相手の行動に波がある場合は、日数を増やすご提案をします。
A. ご本人のシフトに合わせる必要があったためです。相手がシフトを把握している以上、こちらも同じ日に入らないと意味がありません。急ぎの場合はその旨をお伝えください。
A. この件は約210,000円(行動調査3日間・20時〜24時・調査員2名)でした。公表料金表は3日間で約100,000円〜300,000円。終了が24時で深夜帯にかかるため、上の方の金額になっています。
最後に
「客として来ているから断れない」。この状態が、いちばん長引きます。
断れないのは、お店が冷たいからではありません。断る根拠がないからです。
そして、その根拠は店内では作れません。店を出た後に何をしているかが、根拠になります。
この件は、報告書を出した時点で店が判断できるようになりました。ご本人が店長に掛け合い続ける必要は、もうありませんでした。
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相談員より
報告書を作るとき、どこに出すご予定かを必ず伺います。この件は「警察」と「勤務先の本社」の両方でした。出す先が違うと、書き方が変わります。警察には時系列と反復性、会社には「来店が買い物目的ではない」と判断できる事実。同じ調査でも、まとめ方を変えています。