
東京にお住まいの50代の男性、エンジニアの方からのご相談です。夏ごろにお見えになりました。
| フィリピン・マニラ確かめたことと、確かめられなかったこと |
フィリピンにお住まいの相手の方へ、以前から送金を続けておられました。その方から春ごろに「事業をしたい」とお金を貸してほしいと言われ、応じられたそうです。そして夏になって、ほとんど連絡が取れなくなりました。
「状況が状況なだけに不安で、仕事にも身が入らない。とにかく、どういう状況なのかが知りたい」——最初にそうおっしゃいました。
マニラで10日間、調査員3名で確かめました。結果として、伺っていた話と実際の生活は違っていました。そして、確かめられなかったこともあります。
この事例は、ご依頼者の同意をいただいて掲載しています。お名前・時期・場所など、ご本人が特定されうる部分は変えてあります。
この事例の内容
このような状況ではありませんか?
- 送金を続けているが、使いみちの説明が変わってきた
- 「事業をしたい」とまとまった額を求められた
- 送ったあとから、連絡が減った
- 今どこで何をしているのか、まったく分からない
- 聞いている話が本当なのか、確かめる手段がない
- 気になって、仕事が手につかない
ご相談の内容
送金そのものは、以前から続けておられました。変わったのは春ごろです。
相手の方から「事業をしたい」という話が出て、これまでの送金とは別に、まとまった額を貸してほしいと言われたそうです。ご相談者はそれに応じられました。
ところが夏になって、ほとんど連絡が取れなくなりました。返信が来ない。来ても短い。事業がどうなっているのかも分からない。
ご相談の場で、ご本人がおっしゃった言葉です。
「状況が状況なだけに不安で、仕事にも身が入らないんです。どういう状況なのか気になって」
お金のことだけを心配しておられたわけではありませんでした。何も分からないまま時間が過ぎていくことのほうが、こたえておられたように見えました。
「確かめたあと、どうされたいですか」
ご相談では、必ずこれをお伺いします。その答えによって、調べる中身が変わるからです。
この方のお答えは、こうでした。
ご本人が言われたこと
- まず、相手の方の現状を知りたい——今どこで、どう暮らしているのか
- 聞いていた話と、実際とを突き合わせたい——事前に伺っている情報とのすり合わせ
- それ以外のことが分かる可能性も、あると思っている
- 異性がいるのなら、それは受け入れられない。何らかの対応は考えたい。そのためのアドバイスがほしい
この4つ目が、この件の設計を決めました。
「お金を取り戻したい」ではなく、「今どうなっているのかを知ったうえで、自分がどうするかを決めたい」というご依頼です。ですので、確かめる範囲は生活の実態に置き、お金の流れそのものは追わない形にしました。この線引きは、着手の前にお伝えしています。

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この件は、手がかりが比較的そろっているほうでした。
お手元にあった材料
- 相手の方のお名前——照合の出発点になりました
- 住んでいる地域——範囲を絞る材料になりました
- ご兄弟のお名前——ご家族の話と実際を突き合わせる材料になりました
- どこで仕事をしているか——生活の形を確かめる足がかりになりました
- 起業したという会社の名前——「事業をしたい」という話の裏づけを見る材料です
なかったもの
- 正確な住所——地域は分かっていましたが、番地まで合っているかどうかは分からない状態でした
- 現在もそこにいるかどうかの裏づけ——聞いていた住所が、今も有効なのかは確かめようがありませんでした
結果から言うと、この「なかったもの」のほうが効いてきました。詳しくは後で書きます。
ご提案した進め方
実際の体制
- 日数——10日間(当初の日数に、途中で追加しています)
- 人数——調査員3名
- 場所——マニラ(伺っていた地域と、その周辺)
- 時間帯——朝、日中、夕方から夜。時間帯を限定しませんでした
- 日本側——先に、伺っていた話を項目ごとに整理しました。何と何を突き合わせるのかを、着手前に決めています
時間帯を絞らなかったのには理由があります。この件は「浮気の場面を押さえる」ご依頼ではなく、生活そのものがどうなっているかを確かめるご依頼でした。ですので、一日のどの時間も見る必要がありました。
日数は、途中で追加しています。
当初の日数で見た範囲では、伺っていた話とのずれがいくつか出ました。ただ、それが一時的なものなのか、日常なのかが判断できませんでした。そこをご報告したうえで、ご依頼者のご判断で日数を足しています。
最初から10日で見積もったわけではありません。ここは正直に書いておきます。
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ご報告した内容です。断定できることだけを並べます。
確認できたこと
- 伺っていた住所に、ご本人はいませんでした
- 実際の生活の場所と、そこでの暮らし方が確認できました。伺っていた話とは違っていました
- 別の男性と一緒にいる場面が、複数回ありました
- ご家族の状況も、聞いていた話とは違っていました。ご実家の方々はお元気に暮らしておられました
- 「事業をしたい」という話の内容と、実際の状況が合っていませんでした
ひとつずつは、大きな話ではありません。ですが、伺っていた話のほぼ全部が、実際とずれていました。それが10日間で分かったことです。
確かめられなかったこと
この欄を書いている探偵のページは、ほとんどありません。ですが、ここを書かないと、読んでくださる方がご自分の場合を判断できないと思っています。
この件で、分からなかったこと
- お金がどこへ流れたのか。これは確認していません
- いつからこの状況だったのか。10日間で見た範囲のことしか申し上げられません
- 相手の方が、何を考えておられたのか
理由は、それぞれ違います。
なぜ分からなかったのか
- お金の流れ——これはご依頼の範囲外です。着手の前に「生活の実態を確かめる」という線引きをしていました。他人の口座や送金の記録を追うことは、そもそも私どもの業務ではありません
- いつからか——日数の問題です。実際、途中で日数を追加して、見える範囲を広げています。ただ、過去にさかのぼって確かめることはできません
- 気持ち——これは調査では分かりません。何が起きていたかは確かめられますが、なぜそうしたのかは別の話です
3つ目について、少し書かせてください。
ご報告のときに、ご依頼者から「どうしてこうなったと思いますか」と聞かれました。それに答えるのは、私どもの仕事ではありません。お伝えできるのは、確かめられた事実だけです。
ただ、「この事実を前に、これからどうされますか」という話し合いには、お付き合いしました。それがこの方のご依頼の、4つ目の中身だったからです。
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この件でかかった金額
- 調査——10日間・調査員3名(当初のご契約に、日数の追加分として600,000円が加わっています)
- 渡航費・現地での滞在費——実費 130,000円
- 現地での諸経費——実費 70,000円
- 通訳——なし(この件では不要でした)
- 報告書——料金に含みます
- 合計——800,000円
金額を動かしたのは日数です。そして日数を決めたのは、手がかりでした。
この件は、お名前・地域・ご兄弟のお名前・勤務先・会社名と、材料はそろっているほうでした。それでも10日かかっています。理由は、聞いていた住所にご本人がいなかったからです。
手がかりの「量」はあっても、そのうちのどれが今も有効なのかは、確かめてみるまで分かりません。ここが、見積もりが動く一番の理由です。

ご報告のあと
ご報告では、確かめられたことと、確かめられなかったことを分けてお出ししました。
ご依頼者は、しばらく黙って読んでおられました。そのうえで、ご自分でこの先をどうするかを決められました。内容はご本人のことですので、ここには書きません。
ひとつだけ、書かせていただいてよいとおっしゃったことがあります。
「分かってしまえば、思っていたよりつらくなかった。分からないまま過ごしていたときのほうが、きつかった」
ご相談のときに「仕事にも身が入らない」とおっしゃっていた方の言葉です。
同じようなご相談をお考えの方へ
この件から、お伝えできることを書きます。
この件でお伝えできること
- 手がかりの「量」より、「今も有効かどうか」です。この件は材料がそろっているほうでしたが、聞いていた住所にご本人がいなかったことで日数が伸びました。逆に、材料が少なくても一つが確実なら、短く終わることがあります
- 「確かめたあと、どうされたいか」を先に決めておいてください。この方は「異性がいるなら対応を考えたい」とはっきりおっしゃいました。だから生活の実態を見る設計になりました。お金を取り戻すことが目的なら、進め方はまったく別になります
- お金の流れを追うことは、探偵の業務ではありません。回収や交渉も同じです。この線引きは、着手の前に必ずお伝えします
- 日数は、途中で判断が変わることがあります。この件も追加しました。最初の見積もりで固定するのではなく、見えてきたものをご報告したうえで、ご依頼者に決めていただく形をとっています
お受けできないご依頼
- 相手の方の出身地・本籍・家柄・国籍・ご親族の系譜を、判断の材料にするための調査(探偵業法第9条第1項。情報だけをお渡しする形も同じ扱いです)
- 相手の方に危害を加える目的、待ち伏せや接触を目的としたご依頼
- 確かめた事実を、相手の方の立場を不利にする材料として使う目的のご依頼
- 金銭の回収や、相手方との交渉の代行(これは探偵の業務ではありません)
ご相談は無料です
- 手元にあるものが少なくても構いません。整理はこちらでします
- すでにご自分で動かれた場合も、まずお話を聞かせてください
- 必要のない調査は、おすすめしません
ほかの事例と、事例の読み方についてはフィリピンの浮気のご相談と事例にまとめています。フィリピン全体での進め方はフィリピン人の調査、交際相手が日本とフィリピンを行き来している場合はこちらをご覧ください。
お渡ししたあとで連絡が取れなくなった場合は、フィリピンでの人探しの進め方になります。
サービスの内容は浮気調査のページにございます。
フィリピンにお住まいのご主人について確かめたい場合は、フィリピンに住むご主人の様子が変わったときもあわせてご覧ください。
国ごとのまとめもあります。アジアは韓国/中国/台湾/タイ/シンガポール/ミャンマー。北米・中東・ハワイはアメリカ/ニューヨーク/ハワイ/ドバイ。全体の見取り図は海外での調査は何ができるのか|7つの型と、国別にできることをご覧ください。


