ニューヨークが関わる調査のご相談は、年々増えています。駐在、出張、留学、取引、そして金銭のトラブル。ただ「海外だから何でも調べられる」わけでも、「海外だから何もできない」わけでもありません。
| アメリカ・ニューヨーク州免許制の州で、誰が何をするのか |
アメリカでいちばん大事なのは、州が変われば前提が変わるということです。ニューヨーク州は探偵業が免許制で、無免許の営業は犯罪です。録音についても、やり方によっては重罪(felony)になります。
このページでは、新宿の探偵が、ニューヨークで何ができて何ができないのかを条文で示しながら整理します。ご相談は無料です。
この記事の内容
ご相談は、4つの型に分かれます
① 配偶者・交際相手の行動
駐在・出張・留学で離れている相手の行動を確かめたい、というご相談です。ニューヨークでの浮気調査で詳しくご説明しています。
② 連絡が取れない相手
ご家族や知人と音信不通になっている場合です。親族で6か月以上音信不通なら、まず在外公館にご相談ください。費用がかかりません。
③ 相手の背景を確かめたい
交際相手、取引先の担当者、採用候補者。ここは米国の制度で大きく制限されます(後述)。
④ 金銭のトラブル
投資話、送金、未払い。当社は回収も交渉も行いません。確かめて記録に残すところまでで、その先は弁護士です。
ニューヨーク州は、探偵業が免許制です
アメリカには、連邦の探偵免許がありません。制度は州ごとです。50州のうち45州とワシントンD.C.が免許を要求し、州レベルの制度が無いのはアラスカ・アイダホ・ミシシッピ・サウスダコタ・ワイオミングの5州だけです(そのうちアンカレッジやフェアバンクスのように、市が独自に免許を課している場合があります)。
ニューヨーク州は、はっきり免許制の側です。
ニューヨーク州一般営業法(General Business Law)§70
- §70(2)「何人も——法人・組合・有限責任会社を含め——まず州務省から免許を取得することなく、探偵業を営み、または自らの業を探偵業として広告してはならない」
- §70(4)「本条のいずれかの規定に違反した者は、class A misdemeanor の罪となる」
これは業者側を縛る条文です。ご依頼者が罰せられるという話ではありません。ただ、頼んだ相手が州法の枠の外にいれば、そこで得られたものは使えません。
当社は日本人の調査責任者が現地に入り、こちらの指揮で組み立てますが、州法上の免許が必要になる行為は、免許を持つ者が担当します。ご相談の段階で、どの範囲を誰が担当するのかをご説明します。
録音の線は、州法で引かれています
ニューヨーク州刑法§250.00は、録音のどこからが違法かを定義しています。
ニューヨーク州刑法 §250.00/§250.05
- 会話の機械的傍受=「その場にいない者が、少なくとも一方の当事者の同意なく、会話または議論を意図的に傍受し、または録音すること」
- 通話の傍受=「送信者または受信者以外の者が、そのいずれの同意もなく」意図的に傍受または録音すること
- 電子通信の傍受・アクセス=「送信者または意図された受信者の同意なく」意図的に取得・受信・収集・傍受・録音すること
- これらに当たる場合、§250.05 Eavesdropping = class E felony(重罪)
線はここです。ご自身が参加している会話をご自身で録るのは、この定義に当たりません。問題になるのは、いない間の会話を仕掛けて録る場合です。
アメリカ全体で見ると、連邦法(18 U.S.C. §2511)は一方当事者の同意でよいという立場です。一方で12の州は全当事者の同意を要求しています——カリフォルニア、コネチカット、デラウェア、フロリダ、イリノイ、メリーランド、マサチューセッツ、モンタナ、ニューハンプシャー、オレゴン、ペンシルベニア、ワシントン。ニューヨークは全当事者同意の州ではありませんが、「仕掛けて録る」行為は別に重罪として規定されている——ここが分かりにくいところです。
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「アメリカなら身元が調べられる」と思われている方が多いのですが、制度としては逆です。
米国の公正信用報告法(FCRA)15 U.S.C. §1681bは、consumer report(信用情報を含む調査報告)を提供してよい目的を条文で列挙しています。そこに「個人が別の個人について知りたい」という目的は入っていません。婚約者でも、交際相手でも、取引相手でも同じです。
雇用目的は列挙に入っていますが、(b)(2) により本人への書面告知と本人の書面承諾が必要です。つまり「社員に知られずに経歴レポートを取る」という形は成立しません。
詳しくはハワイでの身辺調査でご説明しています。当社が確かめるのは書類ではなく、実際にどう生活し、どう行動しているかです。
マンハッタンという街の条件
制度の次は、現場の話です。ニューヨークは、ハワイとまったく逆の街です。
- 移動の中心が徒歩と地下鉄。車での追跡は、一方通行・渋滞・停車できる場所がないという三つの理由で成立しにくい
- 人が多いぶん、見失いやすい。地下鉄の乗り換え、エレベーター、建物の複数の出口。1名ではその瞬間に途切れます
- ドアマン付きの建物が多い。誰と入ったかまでは確認できても、どの部屋かまでは確認できないことがあります
- 5つの行政区(borough)と、ニュージャージー側からの通勤。生活圏が広く、どこを見るかを先に絞る必要があります
だからニューヨークでも調査員2名が下限です。1名にすれば安くなりますが、乗り換えと建物の出口で必ず見失います。結果として撮り直しになり、総額は上がります。
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確認できること
- 実際に住んでいる場所と、そこに誰と出入りしているか
- 説明されている勤め先に、実際に通っているかどうか
- 日常の行動と、同行している相手の有無
- 対象の方ご本人についての評判・風評。その方自身についての事実として、聞き取りを行います
- 公開されている情報との整合。会社の登記、公にされている経歴、SNS上の記載と実際
- これらを、日時の入った記録と写真でまとめた報告書
確認できないこと
- consumer reportにあたる経歴・信用情報。FCRAの列挙目的に入っていません
- 会話や通信の中身。州法に触れます
- ドアマン付き建物の内部
- 過ぎた日の行動
- 相手の気持ちや今後の意向。確認できるのは外から見える事実までです
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日本人の調査責任者が現地に入り、こちらの指揮で組み立てます。ただし前述のとおり、州法上の免許が必要になる行為は免許を持つ者が担当します。「現地に丸投げ」でも「日本から全部やる」でもない形です。
時差は13〜14時間で、季節によって変わります。ニューヨークは3月から11月が夏時間だからです。夏時間を採用しないハワイ(19時間で不変)とは、ここが違います。ご報告のタイミングもその分ずれるので、日程を組むときに織り込みます。
費用の考え方
| 区分 | 中身 |
|---|---|
| 基本料金 | 150,000円〜 |
| 行動調査 | 1日 250,000〜300,000円(調査員2名・実働4時間が下限) |
| 所在確認の調査 | 350,000円〜(7日) |
| 結婚前の確認 | 200,000円〜 |
| 渡航費・現地滞在費 | 実費。別途申し受けます |
| 通訳・翻訳 | 実費。別途申し受けます |
基本料金と行動調査を併記しているのは、この二つの中身が違うからです。基本料金は着手と段取りの費用、行動調査は現地で人が動く費用。一つにまとめて「総額いくら」と言い切ると、必ずあとで食い違います。
日数をまとめていただくと1日あたりは下がります。また分かっていることを整理して渡していただくほど、探す時間が減って費用も下がります。
よくある質問
アメリカなら何でも調べられるのでは?
逆です。米国のFCRA(15 U.S.C. §1681b)は、経歴・信用に関する報告を提供してよい目的を条文で列挙しており、個人が別の個人について知りたいという目的は入っていません。日本より制限が強い領域です。確かめられるのは、書類ではなく実際の行動と評判です。
州によって違うというのは、どういうことですか?
アメリカには連邦の探偵免許がありません。45州とワシントンD.C.が州の免許を要求し、アラスカ・アイダホ・ミシシッピ・サウスダコタ・ワイオミングの5州には州レベルの制度がありません。録音についても、連邦法は一方当事者の同意でよいのに対し、12州は全当事者の同意を要求しています。「アメリカでは」という言い方が成り立たない領域です。詳しくはアメリカでの調査でご説明しています。
家族と連絡が取れません。まず何をすればいいですか?
在外公館(大使館・総領事館)にご相談ください。おおむね6か月以上音信不通で、親族からの依頼であれば、所在の確認を行っています。費用はかかりません。ただし在外公館は「旅行業者、航空会社、銀行、弁護士、探偵、警察または病院の業務や役割を担うことはできません」と明示しているため、安否ではなく今どこにいるかを確かめたい場合は、当社のような調査になります。
録音を証拠にできますか?
ご自身が参加している会話をご自身で録るのは、ニューヨーク州刑法§250.00の定義に当たりません。ただし、それが離婚や慰謝料の手続きでどう扱われるかは別の判断ですので、弁護士にご確認ください。いない間の会話を仕掛けて録るのは、§250.05の重罪の問題になります。絶対にやらないでください。
費用はどのくらいですか?
基本料金150,000円〜に、行動調査が1日250,000〜300,000円(調査員2名・実働4時間が下限)、渡航費と現地滞在費が実費です。何を確かめたいかで日数が変わるので、ご相談の段階で目安をお出しします。
回収や交渉もお願いできますか?
行いません。探偵の業務ではなく、弁護士の領域です。当社ができるのは、事実を確かめて記録に残すところまでです。
相手の家柄や出身を確かめたいのですが
お受けしません。探偵業法第9条第1項により、出身地・本籍・家柄・国籍・親族の系譜を判断材料にするための調査はお引き受けできません。「情報だけもらって判断はこちらでする」というご依頼も同じ扱いです。一方で、対象の方ご本人についての評判・風評の聞き取りは行います。お受けできないご依頼でも、ご相談自体はお受けします。
英語ができませんが、大丈夫ですか?
ご依頼者とのやりとりはすべて日本語です。報告書も日本語でお渡しします。現地でのやりとりに通訳が必要な場合は、その費用を実費として別途お出しします。
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国ごとのまとめもあります。アジアは韓国/中国/台湾/タイ/フィリピン/シンガポール/ミャンマー。北米・中東・ハワイはアメリカ/ハワイ/ドバイ。全体の見取り図は海外での調査は何ができるのか|7つの型と、国別にできることをご覧ください。
