韓国の会社と取引が始まりそうだ。現地で人を採用する。代理店契約の話が来ている——法人からのご相談は、こうした場面で始まります。

韓国英語の開示だけで判断しないでください

最初にひとつ、実務上とても大事なことをお伝えします。韓国の電子公示システム(DART)には英語版がありますが、英文の開示は任意で提出されるもので、法的効力がありません。金融監督院自身が、「韓国語の原本と一致しない場合がある」と明記しています。

英語で読める資料だけを見て判断すると、原本と違うものを根拠にしてしまうことがあります。このページでは、新宿の探偵が、韓国で確かめられることの範囲を制度ごとに整理してご説明します。ご相談は無料です。

こういう場面のご相談です

法人からのご相談

  • 取引が始まりそうだが、相手の会社の実態が分からない
  • 代理店・販売店契約の前に、相手の規模と実績を確かめておきたい
  • 現地で人を採用する。履歴書の内容と実際が合っているか知りたい
  • 合弁や出資の話が来ている
  • 取引中の相手について、支払いが遅れ始めた
  • 提示された資料が本物かどうか判断できない

韓国は、法人の情報については比較的開いている国です。個人の情報がほぼ閉じている(韓国での身辺調査)のと対照的です。会社については、かなりのところまで公開制度で確かめられます。まずそこを使い切ってから、足りない部分を調査で埋めるのが、いちばん費用対効果が高い進め方です。

上場していれば、開示は公開されています

韓国にはDART(電子公示システム)があります。金融監督院(FSS)が1999年4月から運営している、企業開示の公開システムです。

DARTで公開されているもの

  • 定期報告書——年次・半期・四半期
  • 重要事項に関する報告
  • 発行開示(株式・社債の発行)
  • 持株に関する開示(大量保有報告を含む)
  • 外部監査報告書
  • 公正取引委員会関係の開示

対象は KOSPI・KOSDAQ・KONEX の各市場と、その他の区分です。

相手が上場企業であれば、ここでかなりのことが分かります。売上の推移、大株主、主要な取引、監査の状況。調査を依頼する前に、まずここを見てください。それで判断がついてしまうこともあります。

なお金融監督院は、開示内容の正確性を保証するものではないと明記しています。公示されているという事実と、その内容が正しいかどうかは、別のことです。

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英語の開示だけで判断しないでください

フェンス越しに見た工場の外観

ここがこのページで最もお伝えしたい点です。

DARTには英語版があります。日本の担当者にとっては、韓国語より英語のほうが読めるので、そちらを見ることになります。ところが——

金融監督院自身が明記していること

  • 英文の開示は任意で提出されるものである
  • 法的効力を持たない
  • 韓国語の原本と一致しない場合がある

つまり、英語で読める資料は「参考訳」だということです。

すべての企業が英文を出しているわけではありませんし、出していても原本の一部にとどまることがあります。契約や出資の判断を、英文だけを根拠に進めるのは危険です。

当社では、必要な範囲について韓国語の原本を確認し、日本語でご報告します。翻訳費用は実費で別途いただきますが、判断の根拠が原本になります。

上場していない相手の場合

会議テーブルの上の資料

ご相談の多くは、こちらです。上場していない会社は、DARTで見られる情報が限られます。

その場合に確かめる順序は、こうなります。

順序確かめること手段
①その会社が法人として存在するか法人登記の確認。存在しない、あるいは登記上の状態が説明と違う——ここで終わることがあります
②役員・資本金・所在地が、説明と合っているか登記の記載と、提示された会社案内の突き合わせ
③登記上の所在地が、実在の事業所か現地での確認。バーチャルオフィスだけ、というのは珍しくありません
④説明されている事業規模の実態工場・倉庫・店舗・従業員数などの、外から見える範囲での確認
⑤取引先や業界での評判その会社についての聞き取り

①と②で決着がつくことが、実はかなりあります。ですから、いきなり現地調査を組むのではなく、この順に進めます。必要のない調査はおすすめしません。

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担当者個人については、日本と同じようにはいきません

「会社ではなく、窓口になっている人物を確かめたい」というご相談も多いのですが、ここから先は制度が変わります。

  • 韓国個人情報保護法 第24条の2により、住民登録番号の処理は原則として禁止されています。番号を起点に記録を名寄せする、という方法が使えません
  • 信用情報法 第40条第1項第4号は、特定の人物の所在・連絡先を探り出す行為と、私生活を調査する行為を禁じています(罰則は同法第50条で3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金)
  • 韓国には探偵の国家資格も登録制度もありません

法人は開いていて、個人は閉じている。韓国の制度は、この形になっています。ですから当社が担当者について確かめるのは、登記上の役員に名前があるか、説明されている立場と登記が合っているか、そしてご本人についての評判——この範囲です。

採用のご依頼では、ご本人の同意を得たうえで行う確認が基本になります。

お受けしないご依頼もはっきりさせておきます。出身地、本籍、家柄、国籍、親族の系譜を判断材料にするための調査は、探偵業法第9条第1項によりお受けできません。「情報だけもらって判断はこちらでする」というご依頼も同じ扱いです。
——ただし、対象の方ご本人についての評判・風評の聞き取りは行います。その方自身についての事実だからです。

確認できること、確認できないこと

確認できること

  • 法人としての存在と、登記の内容(役員・資本金・所在地・その変更の履歴)
  • 上場企業であれば、DARTの開示内容。必要な範囲で韓国語の原本を確認し、日本語でご報告します
  • 登記上の所在地が、実在の事業所かどうか
  • 説明されている事業規模との整合。外から見える範囲での確認です
  • 提示された資料と、公開されている情報の突き合わせ
  • その会社・その方についての評判の聞き取り

確認できないこと

  • 非公開の財務情報。開示義務のない会社の内部の数字は取れません
  • 取引先との契約内容や、社内の資料
  • 担当者個人の信用情報・借入状況
  • 通信の中身
  • 住民登録番号を起点とした照会

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どう組むのか

日本人の調査責任者が現地に入り、こちらの指揮で組み立てます。現地に丸投げはしません。前述のとおり、私生活の調査そのものが規制されている国だからです。

ソウルまで片道2時間半。近いから安いのではなく、近いから責任者が自分で行ける。そして日本と韓国に時差はありませんので、現地で動いたその日のうちにご報告できます。取引の判断に期限があるご依頼では、この差が効きます。

費用の考え方

段階中身
① ご相談無料です。分かっている情報を伺い、どこまで確かめるべきかをお伝えします
② 公開情報の確認と整理登記、上場企業であればDARTの開示。韓国語の原本を確認し、日本語でご報告します。取得費・翻訳費は実費
③ 実態の確認所在地・事業規模の確認。行動調査 1時間50,000円(調査員2名のチーム単価・実働4時間から)
④ 評判の聞き取り必要に応じて。②③の結果を見て判断します

②で終わることが少なくありません。登記を見た時点で説明と食い違えば、それ以上の費用は不要です。費用の内訳は韓国の調査費用のページをご覧ください。

よくある質問

DARTの英語版を見れば足りますか?

足りません。金融監督院自身が、英文の開示は任意提出で法的効力を持たず、韓国語の原本と一致しない場合があると明記しています。すべての企業が英文を出しているわけでもありません。契約や出資の判断を英文だけを根拠に進めるのは危険です。必要な範囲について韓国語の原本を確認し、日本語でご報告します。

相手が上場していません。何が分かりますか?

法人としての存在、登記の内容(役員・資本金・所在地とその変更履歴)、登記上の所在地が実在の事業所かどうか、説明されている事業規模との整合、そして評判です。非公開の財務情報は取れません。ただし登記と実態の確認だけで判断がつくことは少なくありません。

相手に知られずに調べられますか?

公開情報の確認は制度の利用ですので、相手に伝わることはありません。現地での確認が必要な場合も、知られないように組みます。ただし評判の聞き取りは、業界の狭い分野では伝わる可能性があります。その場合は事前にご相談します。

どのくらいの期間がかかりますか?

公開情報の確認と整理であれば短く済みます。現地での実態確認まで行う場合は、日程の調整が入ります。取引の判断に期限がある場合は、ご相談の段階でお知らせください。日本と韓国に時差がないので、現地で動いたその日のうちにご報告できます。

採用候補者の経歴を確認できますか?

ご本人の同意を得たうえで行う確認が基本になります。韓国では個人情報保護法第24条の2により住民登録番号の処理が原則禁止されており、日本と同じ形の照会はできません。確かめられるのは、勤務実態や、ご本人についての評判です。出身地・本籍・家柄・国籍・親族の系譜を判断材料とする調査はお受けできません。

支払いが遅れています。回収をお願いできますか?

回収も交渉も行いません。探偵の業務ではなく、弁護士の領域です。当社ができるのは、相手が存続しているか、登記に変更がないか、事業を続けているかを確かめて記録に残すところまでです。その先は弁護士にお繋ぎします。

韓国の業者に直接頼めませんか?

韓国の信用情報法第40条第1項第4号は、特定の人物の所在・連絡先を探り出す行為と私生活を調査する行為を禁じており、罰則は3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金です。韓国には探偵の国家資格も登録制度もありません。「何でも調べられます」という説明が出てくる相手ほど、危ういとお考えください。

採用相手や取引先の素性を確かめる手順は、海外の身辺調査|日本から確かめる手順をご覧ください。

国を限らず、海外の取引先を確かめる手順は、海外の企業調査|取引先の実態を、日本から確かめる手順をご覧ください。

中国の取引先を確かめる場合は、中国での調査は何ができるのか|日本から確かめられることをご覧ください。

台湾の取引先の場合は、台湾での調査は何ができるのか|窓口と、1年の期限をご覧ください。

タイでのご相談はタイでの調査は何ができるのか|居所の届出と、無料で見られる決算書をご覧ください。

国ごとのまとめもあります。アジアは中国/台湾/タイ/フィリピン/シンガポール/ミャンマー。北米・中東・ハワイはアメリカ/ニューヨーク/ハワイ/ドバイ。全体の見取り図は海外での調査は何ができるのか|7つの型と、国別にできることをご覧ください。

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